新日本輸送、技能講習を3種展開 実用新案登録&特許取得
物流企業
2018/09/24 0:00
【埼玉】新日本輸送(名津井潤社長、埼玉県所沢市)は三芳営業所(三芳町)を、小型移動式クレーン運転、玉掛け、フォークリフト運転の技能講習機関としての役割を持たせて運営している。また、グループ企業で建設資材リース業を主力とする新日本リース(同社長、三芳町)とともに、車両転落予防シテスムやトラック専用抗菌ライトの実用新案登録を行うなど、幅広い分野に事業拡大を図ることで独自の差別化を推進している。(谷本博) 「新日本技能講習センター」として各種技能講習を実施。同社は、移動式クレーンと玉掛けは2016年3月、フォークリフトは17年2月に講習機関として認定されており、これまでに延べ100人が修了証を取得している。受講日は3~5日間で、土日を講習日に充てている。講師は名津井社長を含め資格を取得している同社社員のほか、一部外部講師が務める。 埼玉県倉庫協会(箱守和之会長)との提携により、会員事業所のフォークリフト講習受講者には1人当たり1万円の助成制度がある。このため、受講者数は埼倉協会員を中心に18年から伸びているという。 新日本輸送では、顧客満足度(CS)向上を目的に、品質管理の国際規格ISO9001を03年に取得したのに続き、16年には道路交通安全マネジメントシステムの国際規格ISO39001の認証を取得。交通事故をはじめとした労働災害事故防止に向けた安全活動を推進している。 また、同社は一般貨物自動車運送事業、倉庫業や貨物取扱事業に加えて、11年には特別積合せ運送事業への事業計画変更の認可を受けた。所沢市の本社営業所、三芳営業所のほか、川口営業所(川口市)、栃木営業所(栃木県佐野市)を特積み拠点として開設している。また、関東圏全域で産業廃棄物収集運搬業の許可を取得しているほか、古物商の許可も取得するなど事業範囲は多岐にわたる。 一方、新日本リースでは建設工事業を幅広く展開することから、08年には品質管理のISO9001、環境管理のISO14001、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格OHSAS18001を同時取得するなど、安全対策の徹底を図っている。 また、フォークリフト重量計の検収システムの特許を取得しているほか、主に冷蔵・冷凍トラックの荷台や運転席に設置して除菌や防臭効果を発揮する「CCFL抗菌ライト」の実用新案登録を17年に行っている。事業エリアは新日本輸送と同様に幅広い。 新日本グループ2社の創業者である山根元・会長は「自社で講習機関として認定を受けた背景には、当社グループの社員教育として定着させる目的もある。品質レベルを上げることで、CSとともに従業員満足度(ES)向上も図り、人材確保と定着につなげていきたい」と述べている。 【写真=小型移動式クレーン運転技能講習などを、三芳営業所の敷地内で実施】