ふそう、自動運転トラック発売へ メーカー間の競争加速
荷主
2018/09/24 0:00
三菱ふそうトラック・バス(ハートムット・シック社長兼CEO=最高経営責任者、川崎市幸区)は20日、2019年末までに「レベル2」の自動運転機能を搭載した大型トラック「スーパーグレート」を発売する、と発表した。車体側のシステムがハンドル操作と加減速を担い、運転を支援。同一車線上での走行状態から停止、再発進までをサポートする。自動運転をはじめとした次世代トラックの開発に向け、トラックメーカー間の競争が加速しそうだ。(小瀬川厚) アクティブ緯度制御機能や、レーダーとカメラから得た情報を融合させ、あらゆる速度で縦、横方向の動きを制御する機能を追加。運転を部分的に自動制御する「アクティブ・ドライブ・アシスト」(ADA)をはじめ、親会社の独ダイムラーとふそうが共同開発した最新技術を活用する。 独ハノーバーで20日(現地時間)から開幕した「国際モーターショー(IAA)」で、ダイムラーが自動運転技術(レベル2)を搭載したメルセデス・ベンツブランドの大型トラック「アクトロス」を発表。スーパーグレートにもその技術を共用する。 自動ブレーキシステムも進化。「アクティブ・ブレーキ・アシスト5」(ABA5)は、レーダー・カメラと連携して車両前方を正確に検知できるようになり、路上の歩行者に対する精度が向上したこともレベル2の自動運転の実現につながった。 スーパーグレートは、昨年5月に21年ぶりとなるフルモデルチェンジを実施。レーダーを使って停止車両への衝突を回避し、歩行者を検知して衝突被害を軽減するABA4を主要グレードに標準装備化して安全性を高めた。 IAAにはダイムラーのほか、スウェーデンのボルボトラック、スカニア、日産自動車などが電気自動車(EV)トラック、プラグインハイブリッドトラックを出展している。 【写真=独ダイムラーは20日のIAAで次世代大型トラックを発表】