大和ハウス工業&Hacobu、荷待ち削減と効率化 バース予約と入退場登録 開発物流施設に導入
荷主
2018/09/17 0:00
大和ハウス工業とHacobu(佐々木太郎社長、東京都港区)は12日、大和ハウス工業が開発した全ての物流施設に、バース予約と入退場受け付け登録が可能なHacobuの二つのシステムを順次導入する、と発表した。皮切りとなるマルチテナント(複数企業入居)型物流施設「DPL流山Ⅰ」(千葉県流山市)には、9月中に導入して運営をスタート。これにより、トラックドライバーの荷待ち時間削減や入居企業における現場運営の効率化を図る。 Hacobuは3月、ドライバーの長時間労働解消と物流施設の運営効率向上に向けて、トラックの入場予約・受け付けシステムを開発。6月には、ドライバーが携帯電話から物流施設の入退場受け付けを登録できる日本初のオンラインチェックインシステムも開発した。今回、この両システムを、大和ハウス工業の全物流施設約200カ所に、入居企業の同意をもらい次第順次採用。導入費用は大和ハウス工業が負担する。 トラック入場予約システムは、ドライバーや運送企業がトラックバースをウェブ上で予約できるサービス。入居企業は施設内作業や物資の移動計画を立てやすくなり、運営効率の向上が可能となる。また、ドライバーについても荷待ち時間削減が期待できる。 一方、オンラインチェックインシステムは、物流施設から一定の半径内に入った際、ドライバーが携帯電話から物流施設への入退場受け付けを登録できるシステム。物流施設に到着した際、車を降りて受け付けまで行く手間が無くなり、渋滞による長時間待機が緩和される。 また、受け付け、現場がトラック全車両のチェックイン状況を同時に共有できるため、入居企業の現場運営を効率的に行うことが可能。更に、トラックバースへの接車前後の時間ロスを減らすことで、施設内作業効率を上げるほか、ドライバーの作業時間も削減できる。データが一元的に蓄積されるため、将来的には、季節ごと、時間ごとの配送量を分析して更なる効率化を図れる。 両社では「最先端テクノロジーを取り入れた物流施設を開発することで、今後も入居企業に対して新たなサービスを提供していく」としている。(井内亨) 【写真=マルチ型物流施設「DPL流山Ⅰ」を皮切りに順次導入】