丸加運輸、四日市営業所が稼働 ヤマトから購入・改装
物流企業
2018/09/10 0:00
【三重】丸加運輸(加田潔社長、三重県鈴鹿市)は1日、四日市営業所(四日市市)を開設し、本稼働させた。移転で空いたヤマト運輸(長尾裕社長、東京都中央区)の物流拠点を一括取得し、補修・改装したもので、自動車部品関係を扱う荷主企業にも施設を提供する。 敷地面積9480平方メートル、延べ床面積1310平方メートルの鉄筋コンクリート造り3階建てで、事務所棟のほか、1階と3階にそれぞれ荷さばきスペースがあり、18台分のトラックバースを持つ。660平方メートルの温度管理倉庫も備え、チルド食品などを扱える。 最大のセールスポイントは交通アクセスの良さで、東名阪自動車道の四日市インターチェンジ(IC、四日市市)入り口に隣接。営業所を出発したトラックは、わずか1分足らずで料金所のゲートを通ることができる。 以前は、ヤマト運輸が三重主管支店として運用、四日市東IC近くに移転した後は、ヤマト運輸の関連企業2社が最近まで拠点として利用していた。3月下旬に売買契約が成立し、4月1日付で丸加運輸の所有物件となった。 加田社長は「築30年の施設で老朽化が進んでいたため、大規模なリフォームと電気設備の修理を行った。取得時点で顧客は決まっていなかったが、立地の良さからか、自動車部品関係の荷主が入ることになった。正面の事務所棟も含め、施設の大半を貸す予定で、温度管理倉庫も使うと聞いた。細かい温度調節が可能なので、作業スペースとして活用するのではないか」と話す。 屋上の看板にあった「クロネコマーク」も8月下旬、丸加運輸のロゴマークに変わった。同社の営業所としては、奥にもう一つある事務所棟に運行管理者などのスタッフを常駐させ、大型トラック10台の配車業務を行う。 加田氏は「近隣には新名神高速道路の菰野(こもの)IC(三重県菰野町)も開設される予定で、更に交通の便が良くなる。自社の新たな拠点として、業務効率化と生産性向上につなげたい」と力を込める。(星野誠) 【写真=四日市IC入り口に隣接する好立地】