朝日通商グループ、安全教育プログラム導入 全員がミーティング参加 トータルにサポート
物流企業
2018/09/03 0:00
【香川】朝日通商(後藤耕司社長、高松市)グループは、物流総合コンサルティングのアスア(間地寛社長、名古屋市中村区)のトライエスプログラムを導入し、安全レベルの向上に努めている。アスアが安全教育をトータルにサポートするもので、四国のトラック事業者での導入は初めて。グループの大川陸運(後藤社長、高松市)が2017年11月、朝日通商は18年5月にスタートし、「乗務員の意識は確実に高まっている」という。(江藤和博) トライエスプログラムは24時間対応で、乗務員の運行時間がバラバラでも全員が教育カリキュラムを受講できるのが特長。朝日通商では月2日間(1日当たり8時間)の日程でプログラムを利用しており、参加者がたとえ1人でもミーティングを実施し、教育の効果が全員に行きわたるようにしている。 ミーティングでは、アスアのコンサルタントが講師を務め、前月の事故事例を紹介して防止策を討議。また、国土交通省が定める指導・監督指針12項目も月に1項目ずつ取り上げている。更に、乗務員が走行距離や給油量を記録して燃費を計算し、手書きで書式に記入。朝日通商グループの管理者が一言コメントを返しており、燃費も確実に改善してきた。 同社はこれまでも安全教育に力を入れてきたが、労力が必要で、自社だけでは管理し切れない部分があった。このため、外部のプログラムを取り入れ、安全レベルをより高めることにした。 大川陸運でプログラム運営の責任者を務める天満学取締役統括部長は「従来は60~70%だったミーティングの参加率が100%になったのは大きい。全員に伝えたいことが周知され、『聞いていない』が無くなった」と話す。 ミーティングで紹介する事故事例は自社のものが中心となっている。このため、「自分の事故を取り上げられたくないという乗務員の心理も意識アップにつながっている」とみている。 グループでは今後もプログラムを継続し、事故ゼロを目指す。 【写真=前月の事故事例を紹介して防止策を討議】