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仙台塩竃港、コンテナ船「なとり」初入港 貨物需要の伸び見込み

荷主

2018/08/27 0:00

 仙台塩竃港に20日、国内最大級の内航コンテナ専用船が初入港した。井本商運(井本隆之社長、神戸市中央区)が京浜-北海道・東北航路に投入した最大積載能力670TEU(20フィートコンテナ換算)のコンテナ専用船「なとり」(7390総トン)で同日、仙台国際貿易港整備利用促進協議会(鎌田宏会長)の主催による歓迎セレモニーが行われた。(黒田秀男)  「なとり」は、2015年12月に建造。風圧抵抗の少ないエコ型の「球状船首」を世界で初めて採用し、高度船舶安全管理システムを導入するなど、2年半にわたり京浜-阪神-北九州の太平洋基幹航路に就航していた。  しかし、今年7月に同型の姉妹船「ながら」が竣工し、京浜-阪神-北九州航路に就航したため、貨物需要の伸びが見込まれる北海道・東北航路になとりを配船することにした。従来の投入船は200~400TEUの船舶だった。  運航スケジュールは、京浜港に火・水曜日、苫小牧港に金曜日、仙台塩竃港には毎週月曜日に寄港する。  初入港の同日は、仙台塩竃港から40フィートの輸出コンテナで46個の輸出品が積み込まれた。内訳はゴム製品が10個、魚介類などのリーファーコンテナ14個などで、京浜港を経由して全世界に送られた。  船内の操舵室で行われたセレモニーで、県土木部港湾課の高橋義信課長が「初入港の『なとり』の名称は、当県の名取川が由来と聞く。仙台塩竃港の17年(1~12月)のコンテナ取扱量は25万8千TEUで、このうち国際フィーダーコンテナ取扱量は全国一を誇る。最大規模の大型船就航により、利用促進、サービス向上に期待している」と述べた。  井本商運の大橋郁取締役は「当社にとって仙台塩竃港は東北の重要な港湾と位置付ける。17年は同港全体の2割に当たる年間約5万TEUを取り扱った。同港の発展のため、微力ながら貢献したい」と述べた。  続いて、大橋氏と大村和也船長に、せんだい・杜の都親善大使、金あおいさんや代理店の塩竈港運(宮城県塩竈市)の徳永政男社長らから、花束や記念品が贈呈された。 【写真=初入港した球状船首型の内航コンテナ専用船「なとり」】





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