センコー、加須PDCに2号倉庫 物流効率化・BCP対応へ 東日本地域の配送拠点
物流企業
2018/08/23 0:00
センコーグループホールディングスが国内・海外で物流センターの整備を加速させている。9日には加須PDセンター敷地内(埼玉県加須市)に、今年4月以降、7カ所目(増床施設分含む)となる2号倉庫が竣工。同センターは食品素材、食品包装用プラスチックフィルムメーカーなど複数荷主から「首都圏の旗艦施設」として位置付けられており、センコーグループHDでは物流効率化やBCP(事業継続計画)対応に取り組む。同日行われた竣工祝賀会で、福田泰久社長は「2号倉庫の竣工により、埼玉県内の保管面積は約40万平方メートルとなった。物流需要は旺盛で、現在も複数の新規案件を抱えている」と述べた。(高木明) 加須PDセンターは首都圏中央連絡自動車道(圏央道)・白岡菖蒲インターチェンジ(IC)や東北自動車道・加須ICから近く、都心部と関東全域、東北方面への輸配送が可能で、東日本地域の配送拠点として活用できる。また、東日本や西日本をつなぐ高速道路へのアクセスが良い。 2号倉庫(延べ床面積約5万1500平方メートル)は常温倉庫(2万4280平方メートル)と冷凍・冷蔵倉庫(2万7200平方メートル)に分かれ、常温倉庫をセンコー(福田社長、大阪市北区)、冷凍・冷蔵倉庫をグループ会社のランテック(山中一裕社長、福岡市博多区)が運営する。更に平屋建ての危険物倉庫3棟(2890平方メートル)を併設しており、総投資額は108億円(土地代除く)。 建物両面には78台のトラックが接車できるバースを配置し、うち40台分は冷蔵・冷凍商品に対応するためのドックシェルターを備える。主な設備は貨物用・乗用エレベーター各2基、垂直搬送機7基などで、BCP対応として自家発電機や給油スタンドなどを設置。更に9月には従業員食堂がオープン、10月にはグループでは5カ所目となる保育所を開設、働きやすい職場環境を整えていく。 加須PDセンターは敷地面積10万5千平方メートルで、2016年11月には地上2階建ての1号倉庫(4万8200平方メートル)が稼働。今回の2号棟及び危険物倉庫の竣工で、5棟計の延べ床面積は約10万3千平方メートルに上り、イオン向け施設の野田PDセンター(千葉県野田市)に次ぐ、グループ2番目の大規模拠点となる。 センコーグループHDでは国内、海外で物流拠点の開設を進めている。4月には静岡地区の物流機能の強化に向け東富士PDセンター(静岡県富士市)、7月には北関東地区の機能強化で古河PDセンター(茨城県古河市)などが竣工、稼働している。 【写真=常温、冷凍・冷蔵倉庫とともに危険物倉庫を併設】