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経産省、再配達減「荷主の責務」 改正省エネ法 基準見直しへ法令整備 宅配注文時 受け取り日時を指定可能に

行政

2018/08/23 0:00

 省エネ化を進めるため、宅配の再配達削減に向けた取り組みを、荷主の責務にする――。資源エネルギー庁は17日、省エネ法の改正に伴う関係法令の整備に着手した。荷主に省エネ化の取り組みを求める「荷主判断基準」の見直し案と、判断基準で定める努力義務の対象となる「荷主」の定義の拡大を報告。判断基準では、インターネット通販の隆盛などを踏まえ、再配達削減などBtoC(企業―消費者)に関する内容を盛り込んだ。併せて、対象者を「契約等で輸送の方法等を決定する事業者」と定義し、EC(電子商取引)事業者を加えた。(辻本亮平)  同日、「荷主判断基準ワーキンググループ(WG)」(矢野裕児座長、流通経済大学教授)を発足。6月に公布された改正省エネ法の施行に向け、関係法令を検討した。  荷主判断基準は、経費と技術の及ぶ範囲で省エネ化に向けた取り組みを進めるよう求めるもの。順守を求める「基準」部分と、実現に向けた努力を求める「目標」部分で構成される。見直し案では、BtoB(企業間)に関する内容と、BtoCに関する内容を個別に記載した。  BtoCに関する取り組みとして、基準部分で、運送事業者と連携し、消費者が配達日時や受け取り場所を注文時に指定できるようにすることを明記。併せて、消費者が自宅以外での受け取りを選択できるようにするよう求めた。自宅以外で荷物を受け取る方法としては、宅配ボックスの活用や、コンビニエンスストアでの受け取りを挙げた。  一方、目標部分では、再配達を削減するために宅配ボックスの普及に取り組むことや、再配達を有料にすることなど、新たな仕組みをつくるよう要望。また、「送料無料」など「輸送にコストが掛からない」と消費者に誤解されるような表記は避けるよう促した。  また、BtoBとBtoC共通の取り組みとして、基準部分では、省エネ化を推進する責任者を設置するよう規定。責任者の責務として、エネルギーを合理的に使用する計画を取りまとめ、企業内で報告することなどを定めた。加えて、エネルギーの使用量を正確に把握するため、使用した燃料の量の情報を運送事業者から提供してもらう場合は、トンキロ法よりも適切な方法で算定するよう記載。BtoBに関しては、目標部分で、予約受け付けシステムを導入するなどしてトラックの荷待ち時間を削減するよう求めた。  報告された見直し案に対し、物流業界団体(全日本トラック協会、日本物流団体連合会など)から「トラックドライバー不足など、物流業界が直面している課題の是正にも役立つ」などと評価する声が相次いだ。一方、ネット通販を手掛ける事業者からは、宅配ボックスの標準化など、取り組みの実現性について疑問を呈する意見が多く出た。  また、「送料無料」と記載しないよう求める部分について、通販事業者から「省エネとの関連性が明確でない」として反対の声が上がった。これに対し、物流業界団体は「関連性を論理的に説明するのは難しいが、消費者の認識が変われば無駄は減る」と強調した。  WGではこのほか、判断基準の対象となる「荷主」とは別に、省エネ化への協力を求める「準荷主」の創設を報告。定義を「到着日時などを指示できる貨物の荷受け側の事業者」とする方針を示した。準荷主に求める取り組みの内容はガイドラインで規定。ガイドラインは、9月10日の次回会合で報告、検討する。  ▼省エネ法 輸送事業者と荷主にエネルギーの使用について合理化を求めたりするもの。原則として努力義務だが、保有車両200台以上のトラック事業者は「特定貨物事業者」に、年間輸送量3千万トンキロ以上の荷主は「特定荷主」に、それぞれ指定され、計画の策定や報告が義務付けられている。取り組みが不十分な場合は、勧告や命令が出される。 【写真=物流業界団体から評価する声が相次ぐ】





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