物流連、企業間クロス教育第二弾 新人対象 講師に西濃など3社
団体
2018/08/09 0:00
日本物流団体連合会(田村修二会長)は、新たな取り組みとして、物流部門の新人に対して他の会員企業の社員が講師となり研修を行う「企業間クロス教育」を行っている。2018年度は山九の新入社員が対象で、6月28日と7月2日に第一弾として、ヤマト運輸(長尾裕社長、東京都中央区)など3社の担当者による研修が行われた。8月下旬以降には西濃運輸(神谷正博社長、岐阜県大垣市)など3社から講師を迎え、第二弾を実施する予定だ。 企業間クロス教育は、人材育成・広報委員会(竹津久雄委員長、日本通運副社長)の下に設置されている。会員企業の若手社員からなる「物流いいとこみつけ隊」が物流教育・研修のパイロット事業として企画した。 会員企業ごとの社員研修を、それぞれが教育プログラムに取り入れることで、幅広い知識の習得、マクロ的視野の醸成や、企業間の人的交流を深めるのが目的。研修を通じて、新しい発想や将来の物流に対する可能性を導き出せる高度な人材の育成につながることが期待されている。 18年度は試行的に山九の全新入社員を対象に、2回に分けて研修を実施。第一弾はヤマト運輸、センコー、鈴与(鈴木健一郎社長、静岡市清水区)の3社の担当者が講師として招かれ、概要や事業上の強みなどについてそれぞれ講義。質疑応答では受講者から活発に質問が挙がり「協業の可能性」などの意見が出された。 第二弾は未受講の新入社員を対象に、8月下旬から9月中旬までに実施。西濃運輸、佐川急便(荒木秀夫社長、京都市南区)、花王ロジスティクス(山下太社長、東京都墨田区)の3社が講師を務める予定だ。 受講生に対しては、企業間クロス教育の講義内容などに関するアンケート調査を実施。アンケートの結果を踏まえ、19年度の実施に向けた方向性について検討していく。(田中信也) 【写真=ヤマトなど3社の担当者を講師に迎え、山九の新入社員を対象に実施】