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国交省、新東名を6車線化 静岡県区間 20年度から供用 災害時の物流強化

行政

2018/08/09 0:00

 国土交通省は2日、新東名高速道路の静岡県区間、御殿場ジャンクション(JCT)―浜松いなさJCTの両側6車線化を進めていくことを決めた。連結トラックの導入やトラック隊列走行の実現を見据え、物流機能などを強化する観点で優先的に取り組むもので、2020年度から順次、供用開始を目指す。同日の記者会見で、石井啓一国交相は「(東名阪の区間は)高速道路を使った貨物輸送の半数で利用されており、物流上、非常に重要な役割を果たしている」として、走行性向上や大規模災害時の代替機能強化の観点も含め、6車線化の重要性を強調した。(田中信也)  2日の社会資本整備審議会道路分科会の事業評価部会(石田東生部会長、筑波大学名誉教授)で、両側4車線となっている新東名の静岡県区間を6車線へ変更する整備計画について審議し、了承を得た。  6月に閣議決定した「未来投資戦略2018」で、ダブル連結トラックの導入や隊列走行の実現を見据え、新東名と新名神高速道路の6車線化など既存ストックを活用した機能強化が打ち出されたことを受け、高波や地滑りなどによる通行止めやリニューアル工事の際の安定的な交通を確保する観点で、特に課題の大きい静岡県区間の6車線化を優先的に取り組む。なお、同区間はほぼ全線が6車線に対応した構造物が整備されており、事業を進める上で支障は少ない。  事業評価部会の了承を受け、速やかに関係自治体へ意見聴取を行い、中日本高速道路(宮池克人社長兼CEO=最高経営責任者、名古屋市中区)と日本高速道路保有・債務返済機構(渡辺大樹理事長)の協定を踏まえた申請に基づき、事業許可の手続きなどを進めていく。2日の定例会見で、石井国交相は「目標として、おおむね2年後から順次、供用を見込んでいる」との事業見通しを述べた。  また、石井氏は「ダブル連結トラックや隊列走行が実現すると、低速度の大型車と高速度の普通車の通行が混在することになる。4車線を6車線にすれば混在を減らすことができ、大規模災害時のリダンダンシー(代替機能)の強化や東名高速道路と新東名のダブルネットワークによる安定性・効率性も更に向上する」と期待感を示した。 【写真=特に課題が大きい静岡県区間の6車線化に優先的に取り組む】





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