明治ロジテック、輸配送事業に一層磨き、五つの重点テーマ説明
物流企業
2018/07/19 0:00
明治ロジテック(沢田仁社長、東京都江東区)は11日、協力会社会の研修会を開催した。3カ年の中期経営計画「2020中計」の骨子である五つの重点テーマについて説明した上で、強みである輸配送事業をより磨き上げていく方針を示した。 沢田社長が「協力会社会は安全・品質方針の共有が最重要テーマ。西日本で集中豪雨による被害が発生したが、災害時の物流対応方針をきちんと考えるべきだと思う。お客さま、荷主への対応を基準として、ドライバーの立場で考えて欲しいと切に思う」と要望。 続けて、10年後を見据えた「2026ビジョン」で掲げる「安全で高品質な物流サービスと、高度な配車力を具備した『食品輸配送のスペシャリスト』を目指す」を引き合いに、「輸配送事業に経営資源を集中していく。少ない人数でできる物流も考えていきたい」と述べた。 また、長期経営方針への第一ステップとなる「2020中計」について、①配車力の強化②絶対安全への挑戦③安定した輸配送の実現④構造改革の実行⑤「人財」育成強化――を重点テーマに列挙。積載率向上や共同配送によるエリア配送の効率化、大型幹線輸送の機能の見直し、配車でのKPI(重要業績評価指標)の導入、省力化とドライバー定着率向上、複数温度帯輸送やモーダルシフトによる生産性アップといった施策に取り組む、とした。 併せて、新ミッションの「絶対安全ブランドを確立する」ため、協力会社との新たな連携強化を図ることも報告。協力会社からの要望に応じ、財務体質・業務の改善、人材育成を支援していく。 このほか、メッセージの発信、社内におけるコミュニケーションの強化、各種監査指導への積極的な関与を通じた「リスクマネジメント体制の確立」を要請した。 安全品質方針の説明で、荒井健吾安全品質部長は、後退事故対策の事例を紹介。併せて、漫然運転を防止するよう訴えた。 親会社かつ荷主でもある明治の小島秀治・執行役員物流本部長は、「東・名・阪では自前の倉庫をつくる方針の下、来年4月から、新拠点を大阪で稼働させる。それ以外の地域では特にチルドの共同配送を考えており、森永乳業などとの協働化の試みを進めていく。人手不足への対応も真剣に考えており、運び方を変えるために、色々な道具を用いた検証を始めている」と活動を報告。 講演で、明治の福浦政治・総務法務部リスク・コンプライアンスグループ長が「コンプライアンス(法令順守)の重要性」、日本卓球協会の宮崎義仁常務は「リーダーの心得~〝人〟を変え、〝組織〟を変える為(ため)に」と題してそれぞれ話した。(沢田顕嗣) 【写真=「輸配送事業に経営資源を集中していく」と沢田社長】