物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

川崎近海汽船、宮古―室蘭フェリー就航 岩手初の定期航路

物流企業

2018/06/28 0:00

 岩手県の宮古港と北海道の室蘭港を結ぶ新たなフェリー航路が22日、就航した。4月まで八戸港―苫小牧港ルートに使用されていた川崎近海汽船のシルバークィーン(7千総トン型)を転配。片道326キロの区間を10時間で運航し、1日1往復する。トラック(12メートル換算)は69台が積載可能だ。岩手県初の定期フェリー航路であるとともに、室蘭港にとっては2008年11月以来、10年ぶりの復活となる。  第1便が出港する宮古港では、午前6時30分からセレモニーを開始。岩手の郷土芸能「黒森神楽」の演舞や万歳三唱の後、初荷を出荷。一番に船内へ乗り込む北海道西濃運輸(岡田宗司社長、札幌市西区)のトラックドライバーに記念品が贈られた。その後、関係者や見送りに駆け付けた市民らが見守る中、車両の積み込み作業が始まった。  宮古市長で宮古港フェリー利用促進協議会の山本正徳会長が「本日、いよいよ宮古―室蘭フェリーのスタートの日を迎えた。私たちの夢がついに現実となり、大変うれしい。今日の喜びを忘れずに、皆さまから末永く愛されるように努めていきたい」とあいさつ。宮古市立第一中学校の生徒による吹奏楽の演奏をバックに、船がふ頭を後にした。  東北地方の太平洋沿岸部では現在、三陸沿岸道路などの復興道路の建設が進められている。こうした道路網が整備されれば宮古市周辺の交通アクセスが向上し、盛岡市や仙台市への移動時間は大幅な短縮が見込める。更に、降雪の影響を受けにくい地理的な優位性もあり、フェリー就航に地域活性化への期待が高まっている。(今松大) 【写真=初荷を積んで乗り込む北海道西濃運輸のトラック】





本紙ピックアップ

暫定税率廃止法が成立

 ガソリン税(揮発油税)の暫定税率廃止法が11月28日の参院本会議で可決、成立した。ガソリン税での12月31日の廃止を規定するとともに、軽油引取税でも2026年4月1日に廃止することや、軽油の旧暫定税率廃止に当たって運輸…

農水省「備蓄米放出」、倉庫会社に保管料支援

 農林水産省は、政府備蓄米の放出に伴い本来の保管料を収受できなかった倉庫会社への支援を決めた。2025年度末までの保管料に加え、当初見込んでいなかった運送費用や、出庫を急いだことで生じた経費を支援する。その上で、同省は備…

車体課税見直し報告書、自治体の財源維持を

 総務省が設置している地方財政審議会の自動車関係税制のあり方に関する検討会(小西砂千夫座長、地方財政審議会会長)は11月21日、自動車の車体課税の見直しに当たって報告書を取りまとめ、地方自治体の財源として、引き続き重要な…

自動運転「L4」実用化PT、導入ガイドブック公開へ

 レベル4(L4、特定条件下での完全自動運転)トラックの2030年ごろの実用化に向け、大型車メーカー、大手物流事業者などで構成するプロジェクトチーム(PT)は、技術開発と走行環境の整備に向け、新東名高速道路で総合走行実証…

オススメ記事

暫定税率廃止法が成立

 ガソリン税(揮発油税)の暫定税率廃止法が11月28日の参院本会議で可決、成立した。ガソリン税での12月31日の廃止を規定するとともに、軽油引取税でも2026年4月1日に廃止することや、軽油の旧暫定税率廃止に当たって運輸…

農水省「備蓄米放出」、倉庫会社に保管料支援

 農林水産省は、政府備蓄米の放出に伴い本来の保管料を収受できなかった倉庫会社への支援を決めた。2025年度末までの保管料に加え、当初見込んでいなかった運送費用や、出庫を急いだことで生じた経費を支援する。その上で、同省は備…

車体課税見直し報告書、自治体の財源維持を

 総務省が設置している地方財政審議会の自動車関係税制のあり方に関する検討会(小西砂千夫座長、地方財政審議会会長)は11月21日、自動車の車体課税の見直しに当たって報告書を取りまとめ、地方自治体の財源として、引き続き重要な…

自動運転「L4」実用化PT、導入ガイドブック公開へ

 レベル4(L4、特定条件下での完全自動運転)トラックの2030年ごろの実用化に向け、大型車メーカー、大手物流事業者などで構成するプロジェクトチーム(PT)は、技術開発と走行環境の整備に向け、新東名高速道路で総合走行実証…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap