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大倉企業、重機回送用車を作製 工事部門 下請業者使わず

物流企業

2018/06/25 0:00

 【東京】大倉企業(石成正人社長、東京都あきる野市)は道路舗装工事を中心に建設資材の販売と土木工事、運送の各業務を柱に展開する。工事部門では都下の舗装業者約300社の中でほぼ唯一、下請業者を使わず社内で完結して全業務を受託し、存在感を高めている。  4~10トンのダンプトラック38台と重機回送用のトレーラ2台のほか、道路舗装用の重機を多数保有する。既設アスファルトを路面から削り取る路面切削機、加熱したアスファルトを均等な厚さで敷くアスファルトフィニッシャ、路面清掃車のほか透水性舗装機能回復車などの特殊な機材をそろえる。  これらの機器は採算性の低さからリースを利用する工事業者が多いという。大倉企業では自社保有にこだわり、回送用車両も社内で調達。切削機などのオペレーターも自社で育成し、他の工事業者よりもスピーディーかつ品質の高い業務を遂行する体制を整えた。  保有する重機の中には、国内唯一というドイツ・ビィルトゲン社製の大型路面切削機W150iがある。切削幅1.5メートルは大型機器としては最小サイズで、国内の狭小な道路工事で活躍する場面が多い。この重機回送のため、専用の超軽量トレーラを作製した。  3年前に幅2.99メートル全長16.1メートル、積載重量30トンを確保した3軸トレーラを作製した。スウェーデン鋼やジュラルミンなどの特殊鋼材を使用し、本体重量を8.5トンまで軽量化。1デフトラクターでけん引できる。  他社製のトレーラの場合、積載重量30トン以上を確保するには、長さを17メートル程度まで延長するか、18メートル近くになった場合は舵(かじ)切り装置を装着する。トラクターも2デフを使用する。2017年には、更に車幅を縮めた幅2.49メートルのトレーラを作製した。  運送部門を管轄する大倉企業の営業部では、「スウェーデン鋼まで使ったトレーラを作製する会社は、ほぼ無い。切削機を運ぶ際、特車通行許可は通常、C条件以上。このトレーラなら条件次第でC、D条件でなく、B条件で走行できるかも知れない」と自信を示す。(佐々木健) 【写真=ドイツ製切削機を積載した専用トレーラ】





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