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松之梱包、大型レッカー販売推進 作業時間 従来の3分の1以下

物流企業

2018/06/07 0:00

 松之梱包(金子香恵社長、神奈川県厚木市)は、貨物運送事業やレッカー事業に加え、作業時間を短縮できる大型レッカーの販売事業を推進する。販売先の第1号として、トラックの架装や修理を手掛けるヒラテック(平山一三社長、厚木市)が導入し、新たにレッカー事業を5月から開始。故障車両のけん引だけでなく、修理も行う付加価値を提供し、利用拡大につなげる。  松之梱包は運送事業に加え、2008年から「スターレッカー神奈川」としてレッカー事業を推進。併せて、同社が導入している欧州メーカーの大型レッカー「トーイングレッカー車」の販売も2016年から始めた。  通常、大型車をけん引する場合はアクスル(車軸)を持ち上げるが、トーイングレッカー車はタイヤごと持ち上げられるアタッチメントを採用。このため、作業時間を従来の3分の1以下と大幅に抑えられる。リモコンでの操作ができるため、更なる負担軽減も図れる。  松之梱包のトラックの修理を行うなど、以前から同社と親交があったヒラテックの平山社長は「レッカー事業を行うのが夢だった。 (松之梱包のレッカーの導入は)作業のスピード感が決め手になった」と説明する。6600平方メートルの同社の駐車場を活用し、このうち半分程の敷地をレッカー事業に利用する考え。事業の対象エリアは、関東―関西まで広く対応し、まずはドライバー2人を配備した。進ちょくを見て、レッカー車を増やすなど事業の拡大も視野に入れる。  車両はいすゞ自動車の「ギガ」を採用。いすゞ自動車首都圏・神奈川東支社の遠藤裕之金沢支店長は「制御装置などの電子化が進んだことで、トラックの故障理由がすぐに分からず、レッカーを利用するケースは多い。今後も需要は増えるだろう」と指摘。その上で、「ヒラテックや松之梱包のようにけん引に加え、修理や運送といったサービスも提供できるのは強みになる」と話す。  金子社長は「自社の故障車両をけん引する目的でレッカ-事業を始めたが、今回、ヒラテックに導入してもらい、素敵なレッカーができてうれしい。走り回ってアピールして欲しい」と話している。(土屋太朗) 【写真=レッカー車を背景に記念撮影に臨むヒラテックの平山社長(中央)ら】





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