全霊協、緊急時搬送の傷害補償 月内メド 天災特約保険に加入
団体
2018/05/17 0:00
全国霊柩自動車協会(小西幸治会長)は9日、会長の要請に基づいて災害時緊急遺体搬送に出動した会員や現地対策本部に赴いた事務局職員が、出動中の事故により被った傷害などを補償するため、天災危険補償(地震、噴火、津波など)特約がセットになった保険に加入することを決めた。出動した会員が安心して任務を遂行できる環境を整える。5月中をメドに契約を締結する。(高橋朋宏) 全霊協はこれまで、地震や津波、風水害などの自然大災害、航空機事故や列車事故などの大規模事故が発生した際、協会組織を挙げて緊急遺体搬送を実施してきた。ただ、協会として、出動した会員らが事故で被った傷害を補償する保険には入っていなかった。 天災などもカバーする保険への加入は、2011年3月に起きた東日本大震災後から議論が続けられ、2年ほど前に災害時対策委員会(川道一司委員長)が中心となって本格的に取り組み始めた。 9日の理事会・総会で、川道委員長は「ようやく皆さんに提示することができた。災害はいつ起こるか分からない。どうかこの席で承認をお願いしたい」と述べ、承認された。近く損害保険ジャパン日本興亜(西沢敬二社長、東京都新宿区)と契約する。 被保険者は①会長の要請に基づき出動した隊員②会長の要請に基づき災害発生現地都道府県会長が出動を命じた先遣隊員③会長が現地対策本部への出動を命じた事務局職員――。 保険契約は1年ごとに更新し、出動が一度も無かった年の最低保険料は500円。出動した場合は出動した人数分の保険料を支払う。 【写真=全国事業者大会決議など計6議案を承認】