国分、川口流通センター稼働 東京北部&北関東 1300店舗むけ保管・配送
物流企業
2018/05/14 0:00
食品・酒類卸大手の国分グループ本社(国分晃社長兼COO=最高執行責任者、東京都中央区)は21日から、フードサービス事業向け拠点施設となる3温度帯対応の国分川口流通センター(埼玉県川口市)を本稼働させる。東京北部及び北関東エリアの約1300店舗(軒)向けの保管・配送拠点となる。稼働に先立ち、8日に行った開所式で、土井弘光・常務執行役員経営統括本部副本部長は「首都圏のフードサービス事業向けでは最大規模となる。より精度の高い鮮度管理を実現するため、バケット型冷凍自動倉庫を整備するなど高機能な物流センター」と強調した。(高木明) 川口流通センターは大和ハウス工業が建設した「DPL川口領家Ⅰ」の1階部分を賃借するもので、延べ床面積は1万5430平方メートル。全28基のドックシェルターを備えるとともに、冷凍庫4500平方メートル、冷蔵庫5170平方メートル、常温庫3520平方メートルの保管能力を持つ。冷凍・冷蔵倉庫関連設備の導入を中心に、総額5億6千万円を投資した。 同センターではバケット型冷凍自動倉庫及びゲートアソートシステム(GAS)、入荷受け付けシステムなどを採用。中でもバケット型自動倉庫は冷凍の少量多品種商品が倉庫内で管理できることから「冷凍環境下の格納・集荷・棚卸し業務が無くなり、生産性を格段に向上できる」(土井常務)。また、ゲートアソートシステムでは864間口のゲートを設けることで、多店舗を同時に仕分けることを可能にした。 国分グループ本社によると、首都圏の給食事業者、高齢者施設、外食業態を中心とするフードサービス向け物流は、これまで三郷第2流通センター(三郷市)と相模原流通センター(相模原市南区)の2拠点を中心に対応してきた。しかし、取扱量の増大から、三郷第2流通センターの業務を新センターに移管し、配送の効率化を図っていく。 新センターは首都高速道路・川口線東領家インターチェンジ(IC)から900メートル、鹿浜橋ICから2.8キロに立地しており、都心部まで車で30分と近い。土井氏は「今後は、新センター及び相模原流通センターの2カ所を中核施設として約2500店舗の得意先に対し、共同配送ルートを活用しながら当日配送を確実なものにしていく」と話している。 【写真=フードサービス事業の拠点となる】