ベストライン、トラガール専用車導入 運転者よびこむ広告塔
物流企業
2018/05/03 0:00
ベストライン(辰巳千里社長、奈良県五條市)は、女性が活躍できる職場づくりに向けて専用のデザイントラックを導入するなど、取り組みを進めている。同トラックは4月25日に運行を開始。本社営業所には女性専用の更衣室、トイレなどを整備するほか、仕事の選択肢も増やして、トラガールの雇用拡大につなげる。 デザイントラックは、辰巳優美専務と女性スタッフがアイデアを出し合い、自社の大型ジェットプリンターで作製。ピンクを基調とした4トントラックで、目立ち過ぎないよう、ロゴやイラストは控えめで上品なデザインに仕上げている。街中で女性の関心を集め、ドライバーを呼び込む広告塔の役割を担う。 第1号車には、18歳で入社し事務職から軽トラックを経て、これまで2トン車のドライバーまでステップアップしてきた20歳の女性を登用。第2号車の導入も既に決めており、26歳のドライバーに運行を委ねる。 4月2日から営業を開始した本社営業所では、新築に伴い女性専用の更衣室やトイレを設けた。また、産休を取得しやすくするほか、手積み、手下ろしの無い地場輸送を業務に選択できるよう、環境を整え、女性のワークライフを妨げない工夫を凝らしている。 同社はこれまでインターネットを活用した求人や、職場環境の整備で人材を確保し、急成長を遂げてきた。少子高齢化、若年層の自動車離れ、価値観の多様化を踏まえ、女性ドライバーの存在に着目。今後の戦力として、獲得に本腰を入れている。 辰巳専務は「女性が働きやすいように、車両、労働環境、職場の雰囲気まで考慮し、対策を講じてきた。女性専用のデザイントラックは注目を集めるだけでなく、業界のイメージアップも兼ねている。幸い、当社の女性ドライバーの士気は高い。後に続くトラガールの確保に力を入れていく」と話している。(渡辺弘雄) 【写真=ロゴやイラストは控えめで上品なデザインに仕上げた】