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ふそう、10万台からデータ集積 20年までに テレマティクス活用で 車両の稼働時間伸ばす

産業

2018/05/03 0:00

 ダイムラーグループの三菱ふそうトラック・バス(ハートムット・シック社長兼CEO=最高経営責任者、川崎市幸区)は社員や顧客、製品などから集めた全てのデータを集積・分析するプロジェクト「Connected X」を強化する。2020年までに、ダイムラー・トラック・アジア(DTA)が持つ10万台のトラックをテレマティクス機能で結び付け、生産性の向上に役立てる。遠隔診断と、集積したビッグデータに基づく予見的な分析により、エンジン故障などのトラブルを未然に防止し、トラックの稼働時間の増加やメンテナンス費用の低減につなげる。(伊代野輝)  4月25日に開催した「ふそうデジタルフォーラム」で明らかにした。フォーラムには、日本マイクロソフト(平野拓也社長、東京都港区)、デロイトトーマツコンサルティング(近藤聡社長、千代田区)、ホートンワークスジャパンからも役員らが出席して、プレゼンテーションを実施。「Connected X」の一環として、クラウドプラットフォーム共通化戦略に取り組むことを発表。デジタル戦略の実現に向け、協業も強める。  テレマティクス機能は、国内では「トラックコネクト」として17年、18年ぶりにフルモデルチェンジした大型車「スーパーグレート」に標準搭載。車両の状態を感知しリアルタイムで遠隔診断を行い、24時間体制のサポートを実現している。  フォーラムでは、「部品の交換を誤った方法で行ったところ、トラックコネクトがすぐに異常を検知し、故障を未然に防ぐことができた」「衝突被害軽減ブレーキが作動せず故障を疑ったが、問い合わせをして操作履歴からドライバー自身が設定をオフにしたことがすぐに分かった」など、実際の使用事例が紹介された。  トラックコネクトは車両の遠隔診断を行うだけでなく、急ブレーキや急発進などの運行状況の記録も可能。頻度が高いエリアを事前に知ることで、う回などの回避策を取ることができる。実際に故障が起きた際には、故障が発生した場所や日時、天候を特定できる。  現在、国内で搭載されているのはスーパーグレートのみで、台数は2500台にとどまる。今後は使用過程車に後付けできるよう開発を進め、アジア全体で10万台を目指す。  ふそうはテレマティクス機能を通じて集めたビッグデータを利用することで、分析の時間を短縮、顧客へのサービス提供を迅速に行うことができる、としている。車両から集めたデータはユーザーが利用するだけでなく、クラウドで管理し、ふそうのバックオフィスにも提供、活用する。  また、目の前の現実の映像に3次元の架空映像を「複合現実」として重ねて表示する、米マイクロソフトのヘッドマウントディスプレー「ホロレンズ」を導入する。クレイモデルを製作する前の試作車の視覚化や、世界各地にいるデザイナー同士の協業の活性化などに利用し、業務の効率化を図る。 【写真=質疑応答に応じる、ふそうの中村圭吾ITインフラ部長(後列右端)ら】





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