引越専連合会/前期、売上高300憶円突破 9年ぶり 全体レベル向上で
団体
2018/05/03 0:00
全国引越専門協同組合連合会(北澤聡会長)は4月25日、記者会見を開き、第12次経営(2カ年)計画「顧客満足ファースト! 300」1年目の進ちょく状況を報告した。重点施策の「品質の向上」「営業の強化」「組織の強化」を通じ、「ハトのマーク」のブランド力の構築を推進。2018年12月期は2年連続で売上高300億円超を目指す考えを示した。 会見には、北澤会長をはじめとして望田成彦、瀬尾茂数の両副会長らが出席。17年12月期の売り上げが、08年12月期以来となる300億円超を達成した要因などについてコメントを述べた。 北澤氏は「分散引っ越し、引っ越し難民という言葉が定着し、法人顧客はある程度の融通が利くようになった。また、年間で契約しているところは価格が固定しているが、相見積もりを取る先は単価が上昇傾向にある」と足元の状況を説明。 更に、瀬尾氏が「作業単価が上がっている。長距離も上がっている。2社(西濃運輸、福山通運)との連携など、選択肢を増やす努力が実を結んだ」と指摘。併せて、「分散引っ越しにより、4月末までは仕事をこなす状況にある」として、18年12月期も拡大基調との見通しを示した。 増収の要因として、望田氏は「連合会は(事業者の)集合体。ルールの統一と順守に努めることで、全体のレベルが上がっている」ことを挙げた。 同連合会の売り上げが300億円を超えたのは9年ぶり。17年12月期は傘下の18協組のうち14協組が16年12月期実績を上回るなど、全般的に需要の取り込みに成功した。今期は単価の上昇も背景に、売り上げの更なる向上を見込んでいる。(沢田顕嗣) 【写真=今期は単価の上昇も背景に、売り上げの更なる向上を見込む(左から瀬尾副会長、北澤会長、望田副会長)】