福岡運輸、名古屋営業所を新築移転 倉庫の増築スペース確保 保管能力4倍に
物流企業
2018/04/19 0:00
福岡運輸(富永泰輔社長、福岡市博多区)が新設した名古屋営業所(愛知県一宮市)が完成し、9日から稼働した。旧営業所(小牧市)が手狭になったための移転で、グループ会社の福岡運輸システムネット(矢田康治社長、福岡市博多区)の名古屋営業所(小牧市)も併せて移転。将来的な倉庫増築スペースも確保した。7日に協力会社、建設会社など多数の関係者が出席して竣工式を開いた。(奥出和彦) 新営業所は名神高速道路・一宮インターチェンジ(IC)から車で5分と近い。敷地面積は1万3290平方メートルで、建物は倉庫棟と事務棟一体の鉄骨造り3階建て。延べ床面積は6580平方メートルで、倉庫は2層構造となっている。1階の床面積が2490平方メートルで、930平方メートルの荷さばき室と460平方メートルの冷蔵庫(セ氏0度)及び810平方メートルの冷凍庫(マイナス25度)を、それぞれ1室設置している。 2階の床面積は2600平方メートルで、410平方メートルの荷さばき室と、520平方メートルの冷蔵庫及び270平方メートルの冷凍庫を、1室ずつ用意。幅広い温度帯に利用できる冷凍・冷蔵庫(マイナス25度~セ氏5度)は合わせて1100平方メートルで、4室配置した。 保管能力は7570トンと旧営業所の4倍近い。移動式や固定式の棚を設置しながら、将来的には2950パレットの保管を可能にする。垂直搬送機3台と3.5トン荷物用エレベーターで入出荷作業を行う。 また、大型車12台と4トン車3台分のトラックバースの上部には、緩衝機能を備えたロールカーテン、横には密着機能を備えた伸縮式シート、下部には車両後部から庫内へ外気の侵入を抑制するウレタンパットを設置。接車時に高い気密性を保持し、結露の発生や荷物の温度変化を防ぐ。また、天井裏には温湿度の変化を検知し、空気の流れを制御するシステムを取り入れ、結露発生を防止する。 全国ネットワークによる輸送システムと、入庫から納品を一元的に管理する独自の倉庫管理システムで、中部各県に効率的な配送を行う。稼働率を上げながら、隣接する敷地1980平方メートルのスペースへの倉庫増築を見据える。 竣工式で、富永社長は「2008年に20年使用する計画で旧名古屋営業所を設置したが、皆さんの力をお借りし、設置から10年で、新しい倉庫を新築することができた。今は名古屋営業所という位置付けだが、将来的には支店と呼べるくらいの活躍を期待したい」と語った。 【写真=名神高速・一宮ICから車で5分と近い】