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日野、独VWと協業 物流・交通 問題解決策を模索

産業

2018/04/16 0:00

 日野自動車と独フォルクスワーゲン(VW)トラック&バスは、戦略的協力関係を構築することで合意し、内燃エンジンやハイブリッド・電動トラック、自動運転といった商用車の技術開発を進める。また近年、Eコマース(電子商取引)の普及による物流環境の変化などを受け、物流・交通に関するソリューションの研究にも取り組み、新技術や問題解決策を提案していく。(小瀬川厚)  12日、東京都で開いた共同記者会見で、日野の下義生社長兼CEO(最高経営責任者)、VWのアンドレアス・レンシュラーCEOが発表した。今後、双方の経営トップを含む役員クラスで構成するアライアンス委員会を立ち上げ、両社の既存技術、将来技術で協力可能な分野の調査、評価に取り組む。  日野は2017年に全面改良した大・中型トラック「日野プロフィア」「日野レンジャー」に最新の安全運転支援装置を投入。これからの市場ニーズに応じて、順次同装置の装着モデルを拡大していくことを明らかにしている。スウェーデンのスカニアなど商用車メーカー3社を傘下に持つVWも、車載コネクティビティーのクラウドプラットフォーム「RIO」を持つほか、自動運転や環境技術に関連する先進技術を保有。こうした双方の強みを生かし、世界市場での相互補完、調達などでも協業の可能性も模索していく。  共同記者会見で、「協力関係の構築は、世界の輸送業界で存在感を示すことになる」(レンシュラーCEO)、「トヨタグループの一員としての強みを生かし、先進技術で世界をリードしていく」(下社長)ことを表明。その一方で、下氏は「トヨタの子会社としての立場は揺るがず、3月に発表したいすゞ自動車との先進技術の共同開発も変わることなく続けていく」と、従来のスタンスに変化が無いことを強調した。  独ダイムラー傘下の三菱ふそうトラック・バス(ハートムット・シック社長兼CEO、川崎市幸区)は、昨年に電動商用車ブランド「E-FUSO」を立ち上げるとともに、量産電動トラック「eキャンター」を日本、米国、欧州に投入。コンセプトモデルの大型電動トラック「Vision ONE(ビジョン・ワン)」を昨秋の東京モーターショーで披露した。イタリアの商用車大手イベコも液化天然ガス(LNG)を燃料とするバス、トラックでの日本市場参入を発表するなど、日本の国内メーカーも、EV(電気自動車)やディーゼルエンジンのダウンサイジングといった新技術の開発、対応が課題となっている。 【写真=下社長(左)とレンシュラーCEOががっちり握手】





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