福島適正化評議委、Gマーク取得3割超え 巡回指導 A・B合計、過去最高
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2018/04/16 0:00
【福島】福島県貨物自動車運送適正化事業実施機関(右近八郎本部長)の評議委員会(小野秀昭委員長、流通経済大学教授)が3月23日に開かれた。Gマーク(安全性優良事業所認定)取得事業所は累計で472となり、全事業所の30.4%を占め、取得率が念願の3割を超えた。 巡回指導(2月末時点)の総合評価はA(大変良い)、B(良い)を合わせた比率が69.3%(前年同期比1.2ポイント増)となり、過去最高となった。D(悪い)とE(大変悪い)の評価事業所が指導を受け、それぞれ20件、9件が改善するなど大きな成果が表れた。 宅配や大手運送会社の運賃引き上げ、サービス内容の見直しへの取り組みを挙げながら、小野委員長が「ドライバーの処遇改善を図るには今しかない。中小運送会社でも労働力確保と時間短縮に積極的に取り組んで欲しい」と語った。 右近本部長も「働き方改革の第一歩が高速道路無料化だ。インフラを有効活用することでサービスと労働時間の改善につながる。実現に向けた運動を積極的に展開していきたい」との考えを示した。 事業所の巡回件数は456件。指導項目で最も多く「否」と判断されたのは「特定の運転者への特別指導」で、全体の48.6%を占める。次いで、「点呼の実施及び記録・保存」「運行記録計による記録、保存、活用」などが続き、ワースト5は全て運行管理に関する項目だった。1事業所当たりの「否」の件数は2.1件となり、前年(2.3件)よりも減少した。 このほか、乗務時間等告示違反に関して運輸支局から要請を受け、6事業所に対して特別巡回指導を実施した。うち3事業所に違反があったものの、改善指導の結果、支局通報は無かった。 18年度は、570事業所の巡回目標を掲げた。Gマークも新規と更新を合わせ、492事業所(取得率31.7%)を目標に掲げる。(富田久男) 【写真=2017年度の活動報告と18年度の方針を示す】