東港協、秋田県と災害協定 港湾荷役や保管場所確保
団体
2018/04/09 0:00
東北港運協会(西宮公平会長)は3月29日、秋田県と災害時の救援活動に関する協定を結んだ。自治体と災害時協定を締結するのは初めてで、今後は宮城県など東北各県でも進める予定。同日、県庁で締結式が行われた。 災害発生時に、物資の港湾荷役作業や保管場所の確保などを行い、被災者の救援に協力する。また、他の都道府県が被災し、秋田県が応援業務を実施する場合にも同様の活動を行い、救援物資の円滑な輸送を支援する。 協定締結により、災害が発生して陸上輸送が困難な場合も海上輸送による救援物資の受け入れが可能になる。他の都道府県の応援でも、広域連携の大きな助力となる。 秋田県によると、民間団体と結んでいる災害時協定は79件(86団体)で、このうち輸送関係は秋田県トラック協会(赤上信弥会長)、秋田県倉庫協会(西宮会長) との3者協定のみ。 締結式で、佐竹敬久知事は「本県の防災体制に新たな支援が加わり、心強く思う。東日本大震災では、日本海を経由して燃料を船で輸送し被災地まで届けた事例など、海上輸送の重要性を実感した。良きパートナーとして、一層の協力をお願いする」とあいさつ。 西宮氏は「秋田県では支援物資の陸揚げから被災者への手元に届けるまでの大きな体制が整った。今後は災害時の広域連携に向けて、東北各県との協定締結を進めたい」と述べた。(黒田秀男) 【写真=協定書を手にする佐竹秋田県知事(左)と西宮東北港運協会長】