赤帽福島、引越需要に対応 高齢化進むも繁忙期越え
団体
2018/03/29 0:00
【福島】赤帽福島県軽自動車運送協同組合(加藤昭雄理事長)は、組合員の平均年齢が高くなる中、年間700件を超える単身や短距離の引っ越しの依頼に奮闘している。繁忙期の3月は、ドライバーや作業員の確保が難しく、トラック運送会社に断られた消費者からの依頼も増える中、効率配車や組合員間の相互協力で需要に応えている。 現在、組合員数は145人。平均年齢は61歳で、70歳を超える組合員も多くなってきている。その中、より身近な運送サービスとして「赤帽福島」を引越業者に指名する消費者も多い。過去3年で、年間600~700件の引越実績を上げている。 原発事故により、仮設住宅での避難生活を余儀無くされていた単身者や高齢者世帯が新設された復興住宅へ引っ越す、という福島特有の需要もある。 しかし、大半は近距離輸送(走行距離20キロ以内)で、短時間(2時間以内)の基本サービス(料金1万1800円)を利用する単身者や核家族が多い。 1日3、4件を取り扱うこともあり、2017年度も例年と同様の受注件数で推移。引越輸送を多く請け負っている組合員の一人は「市内配送で、時間制が多い中、丁寧で迅速な作業が求められる。包装や梱包にも十分気を使い、お客さまに満足してもらえるように努めている」と話す。 片桐剛史事務局長(46)によると「定年を機に赤帽(組合員)になった人も多く、高齢化が進んでいるのは事実。重い荷物を取り扱うので、引っ越しを敬遠する組合員も多い。しかし、幸いにも(引っ越しに)積極的に協力してくれる40、50歳代の組合員もあり、年間700件の需要に応えられている」という。(富田久男) 【写真=洗濯機を包装して軽トラックに積み込む組合員ら】