ロジスティクスネットワーク、完全定期運行めざす グループ拠点 待機時間1/4に パレット活用で
物流企業
2018/03/19 0:00
ニチレイロジグループのロジスティクス・ネットワーク(浜田茂樹社長、東京都中央区)は、幹線部門を中心とした労働時間の適正化に注力している。パレタイズ化による定時運行を足元の取り組みテーマに設定。2019年3月期中にグループ拠点間に関して「完全定時運行化」を目指す。(沢田顕嗣) 長時間労働の原因の一つとなる待機時間を削減するため、15年3月期から小口混載便を対象にパレタイズ化に着手した。車両積載率はバラ積みより20%落ちるものの、これにより関東発、関西発、名古屋発は100%の定時運行を実現。他エリアに関しても段階的にパレタイズ化を実施し、グループの全拠点で定時運行が可能な態勢を早期に整える。これにより、待機時間を現状の4分の1程度に削減できるという。 小口混載貨物に先立ち、一部メーカーが国内で製造する冷凍食品は、15年前から拠点間の輸送においてパレタイズ化を開始。T-12型(1千ミリ×1200ミリ)の「ネットワークパレット」を10万枚投入しており、積み込みに要する時間を大幅にカットしている。 ドライバー不足や作業員不足の更なる深刻化も見据え、今後は納品先に対してもパレット輸送及び待機時間の削減に向けて、理解と協力を求めていく方針だ。 このほか、トラックの待機時間緩和を図るため、低温物流業界で先駆的な取り組みとなる「トラック事前予約システム」の運用を17年からスタート。杉戸物流センター(埼玉県杉戸町)及び大阪埠ふ頭とう物流センター(大阪市住之江区)を皮切りに、導入するセンターを順次拡大していく。 馬場園修三運輸部長は「運送の適正化に重きを置いており、できる範囲でパレット化を進めていく。100%の定時運行を理想に掲げ、グループ内でやれることは対応していきたい」と話している。 【写真=関東発、関西発、名古屋発は100%の定時運行を実現】