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秋田「貨客混載」実証実験、男鹿北ルート開始

物流企業

2018/03/15 0:00

 秋田県で2月から行われている貨客混載の実証実験の第2弾が、3月1日から男鹿北ルートで始まった。貨物事業者の運送コストの低減や乗合バス事業の収支への影響などを検証する。  同県内での実証実験は初めてで、2コースで実施。羽後交通(斎藤善一社長、秋田県横手市)の本荘象潟線(由利本荘市―にかほ市)、秋田中央交通(渡辺綱平社長、秋田市)の男鹿北線(男鹿市内)のバス路線を選定し、ヤマト運輸(長尾裕社長、東京都中央区)、日本郵便(横山邦男社長、千代田区)、佐川急便(荒木秀夫社長、京都市南区)の荷物で行う。既に、2月14日から本荘象潟線(由利本荘市―にかほ市)で実施されており、佐川急便は2月28日までで終了、日本郵便は3月中も継続している。今回の男鹿北線はその第2弾になる。  秋田中央交通の「男鹿みなと市民病院」から「湯本駐在所前」までの約20キロ区間で、所要時間は約1時間。1日から佐川急便の荷物で検証している。  同日の実験では、秋田中央交通の男鹿営業所に荷物を持ち込んだ佐川のドライバーが、午後2時55分に集配車から専用ボックスをバスに運び入れ座席に固定し、その中に荷物を入れて封印。荷物はバスの乗客とともに輸送され、湯本駐在所前に午後4時に到着、佐川のドライバーが引き取った。  佐川急便では男鹿温泉などのある湯本地区で1日2回の配達が必要になる。秋田営業所(秋田市)から荷物を積んで1回目の配達の後、2回目は別のトラックが男鹿市街まで届けるが、その引き取りに戻らなくてはならない。実験では2回目の引き取りを路線バスに代行させる。  佐川急便秋田営業所の奥光政所長は「往復で約2時間の短縮になる。問題が無ければ、実用化を進めたい。実験済みの本荘象潟線は荷物の量が多過ぎ、マッチしないが、別のルートを検討したい」と説明。秋田中央交通の斉藤芳博常務は「この時間帯の便は乗客が少なく、座席にも余裕がある。乗客への影響や事業収支について検証したい」と話した。  なお、男鹿北線ではヤマト運輸も3月中旬から実験に加わる予定となっている。(黒田秀男) 【写真=佐川急便のドライバーが専用ボックスを座席に固定する】





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