一宮運輸、愛媛・西条センター竣工 入出庫作業を効率化
物流企業
2018/03/12 0:00
一宮運輸(一宮貢三社長、愛媛県新居浜市)は2月23日、西条市ひうちの産業団地に新設した物流センターの竣工式と見学会を開いた。 一宮社長をはじめ一宮グループの一宮捷宏代表、荷主、金融機関、施工事業者などが参列し、神事を実施。引き続き、取引先など関係者を交え、センター内を見て回った。 センターの敷地面積は3万2450平方メートルで、1万1540平方メートルの平屋建て倉庫を建設。入出荷口は南側に9ゲートと、東側にドックレベラー付きの2ゲートを構える。 このほか、荷物の結露やほこり汚れを防ぐとともに、庫内作業員の体感温度を下げる大型ファンや360度視認できるドームミラーなども採用し、安全・環境に配慮。パレット8枚分の荷物を一度に運べるスタビライザー付きフォークリフトも採用した。 更に、手待ち時間を短縮する配車予約システムも導入。ドライバーだけでなくフォークリフトともタブレット(多機能携帯端末)で連動させ、入出庫作業を一貫して効率化している。 2017年10月末に完成。既に本稼働しているが、年末年始の繁忙期を避け、この時期でのお披露目となった。 同日に西条市で開いた新築祝賀会では、一宮氏が「荷主と情報を交わす中で、物流効率化と環境負荷低減に寄与する施設のニーズを感じた」と強調。更に、荷主・協力運送会社と連携した高機能型の大型物流施設として、四国で初めて物流総合効率化法による認定を受けたことも報告し、「これからも顧客の立場になり、オンリーワン企業として新しい物流を目指す」と語った。 同センターの荷主、花王サニタリープロダクツ(西条市)の大磯一郎社長は「効率化に加え、生産能力向上に向けた次の動きに着手できた」と説明。愛媛運輸支局の宮武卓支局長と西条市の玉井敏久市長も、祝辞とともに更なる期待を込めた。 設計・施行した一宮工務店(新居浜市)の興梠(こうろぎ)安社長に感謝状が贈られ、一宮運輸の主要取引先である住友化学の藤永剛史物流部長が乾杯を発声。祝宴の終盤には、物効法認定の経緯や意義について、一宮運輸の近藤雅美取締役が解説した。 一宮グループの一宮代表も登壇し、グループの概要をはじめ、働き方改革や女性管理職登用などの取り組みを紹介。「時代の流れに沿いながら社会や顧客に貢献し、可愛がっていただける企業を目指す」と締めくくった。(矢野孝明) 【写真=パレット8枚分の荷物を一度に運べる高機能なフォークリフトも紹介】