通関連、在宅勤務に期待と不安 女性通関士が意見交換
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2018/03/05 0:00
日本通関業連合会(鈴木宏会長)は2月23日、全国女性通関士会議を開き、通関士の働き方改革や輸出入申告先の自由化について意見交換した。全国の女性通関士50人近くが参加。通関士の在宅勤務に期待する声が上がる一方、結果的に長時間労働につながることへの指摘があった。申告先の自由化による業務量の増減は、通関士によって様々だったことも報告された。 会議は年1回のペースで実施しており、今回が8回目。今回は、働き方改革と申告先の自由化をテーマに、参加者が論点ごとにチームに分かれて議論。その後の全体会議で各チームの意見を発表し、参加者全員で討議した。 全体会議には、鈴木会長や岡藤正策理事、松本義之理事らも出席。鈴木氏は「通関業界が等身大に評価され、夢と誇りを持てるよう、女性通関士の皆さんには起爆剤となって欲しい」とあいさつした。 全体会議では、労働力不足や顧客優先の業界体質が長時間労働の要因となっていることを発表。その上で、情報共有やマニュアルの策定といった対策を提案した。 在宅勤務については、介護や出産・育児を理由とした退職が無くなるほか、時間を有効利用できるなどのメリットが挙げられた。一方、セキュリティー対策を一番の課題とし、労働時間の管理や評価・査定の難しさも指摘した。 出席した通関士から出された「実際に在宅勤務に向けた取り組みを進めている企業はあるか」との質問に対し、鈴木氏は「どこかの企業が行えば、風向きが変わり、どんどん事例が出るのではないか」との考えを提示。岡藤氏も「先べんを付けて実現したいと考えている」と語った。 また、2017年10月に始まった申告先の自由化による業務の影響については、「変わらない」との意見が出た一方、「他の営業所の業務を集約したことで負担が増えた」との声も上がった。(土屋太朗) 【写真=全国から50人近くの女性通関士が参加】