山藤運輸、大学生を受け入れ 就業体験 課題解決むけ「協働」
物流企業
2018/02/26 0:00
【宮城】山藤運輸(佐藤克哉社長、宮城県南三陸町)は、新たに大学生のインターンシップの受け入れに取り組んでいる。復興庁が手掛ける復興・創生インターンとして実施。就業体験を通して被災地企業が抱える課題に対し、経営者と学生が協働して解決に取り組む制度で、同社はテーマとして「貨客混載システム構築のための情報収集とデータの分析」「移動サービスモデル提案のための移動ニーズ調査」を掲げている。(今松大) 東北学院大学2年生の柏真衣さんが、13日から同社へ出勤した。1カ月間の勤務の中で、地域住民へのヒアリングやデータ分析を行って考察結果のリポートを作成。自身の課題解決能力向上とキャリア観の醸成を図っていく。 柏さんは普段、地域構想学科で自然や産業、福祉について学んでいる。授業で取り上げられた交通弱者に強く関心を持ち、インターンへ応募した。 祖父母が病院へ出掛ける時など実際に身内が直面している状況もあり、「自分一人では解決できない問題であり、どういう点で皆さんが困っているのかを聞き取って検証してみたい。情報分析へ本格的に取り組むのは初めてなので、しっかり身に着けたい」と意欲を見せる。 佐藤社長は「多様な形の移動の一本化についてはは、近い将来必ず対応を迫られることになる。地域や社会の課題に向き合うことで、当社の宅配配送網をどのように活用できるのか、ニーズを調査していきたい。住民の本音に耳を傾けて投資の可能性を判断するとともに、学生のやりがいやモチベーションアップにもつながればうれしい」と話している。 【写真=1カ月間の勤務の中で、考察結果のリポートを作成】