全ト協、指定研修施設を拡充 「ブロック」撤廃 都道府県単位に
団体
2018/02/22 0:00
全日本トラック協会は「ドライバー等安全教育訓練促進助成制度に係る施設指定基準」の一部を改正、「ブロック1カ所」の上限を撤廃し、指定研修施設を都道府県単位に広げる。初任運転者などに対する指導内容や時間を規定する国土交通省の指針が改正されたのに伴い、指定施設を拡充。4月には宮城県と、関東では初となる群馬県で、それぞれ1カ所が新たに指定を受け、事業を開始する予定だ。 16日の交通対策委員会(千原武美委員長)で指定基準の改正が承認された。全ト協の指定施設は現在、特定研修施設3カ所(安全運転中央研修所、埼玉県トラック総合教育センター、中部トラック総合研修センター)と指定研修施設6カ所(ドライビングアカデミー北海道、同弘前、同大原、クレフィール湖東、ドライビングアカデミーテクノ、同ONGA)。 2017年3月に「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に行う指導及び監督の指針」(指導監督指針)が改正された。これにより初任運転者への研修時間が座学で15時間以上、運転方法の指導は20時間以上に拡充。これらの研修を受講する会員事業者の利便性を向上させる必要があるため、指定施設を各都道府県に増やすことにした。 各ブロック1カ所を上限にすると事業者は対応が困難な場合があることから、17年9月に開催された交通対策委員会で指定基準の見直しが承認された。指定には、地元のトラック協会の推薦書が必要になる。 群馬県トラック協会(武井宏会長)は昨年10月に、宮城県トラック協会(須藤弘三会長)も同12月、全ト協に地元の研修施設の推薦書をそれぞれ提出。指定施設として、ドライビングアカデミーぐんま(前橋市)、ドライビングアカデミー宮城(宮城県石巻市)が4月から事業を開始する。関東ブロックでは初めての指定で、北陸信越、四国の両ブロックは空白となっている。(北原秀紀) 【写真=国交省の指針が改正されたのに伴い、指定施設を拡充(ドライビングアカデミーテクノ)】