港運輸送、グループ最後の復旧施設 仙台港湾地区に新築
物流企業
2018/02/19 0:00
【宮城】塩釜港運グループの港運輸送(郷家肇社長、宮城県多賀城市)の新事務所が完成、6日に竣工式を開いた。東日本大震災で被災した施設の復旧工事で、同グループにとって後の復旧施設となる。(黒田秀男) 同社は塩釜港運送(徳永政男社長、塩釜市)の子会社として1975年に設立。仙台港湾地区に拠点を構え、従業員34人、保有車52台で、親会社の輸送部門を担っている。 大震災では津波により、社内の施設設備や車両に加え、当時、敷地内(面積3300平方メートル)にあった塩釜港運送の営業倉庫(床面積980平方メートル)も水没、流出するなど大きな被害を被った。 復旧工事は2017年6月に開始。親会社の営業倉庫は移転済みで、港運輸送の事務所のみを新築した。建物は鉄骨造り2階建てで、延べ床面積が360平方メートル。津波対策として基礎を70センチ高くしたほか、事務所も2階に置いた。1階がスタッフルームで、ドライバー不足に対応するため、男女別のシャワールームも設置している。 徳永社長は「港運輸送の社員には、震災から今日まで、プレハブの仮設事務所で大変苦労をかけた。今後はこの施設を拠点に、グループの輸送業務の一元化を図り、安全運行を優先に取り組み、営業の拡大と輸送の効率化を推進したい」と語った。 【写真=津波対策で基礎が70センチ高い】