高ト協/緊急輸送検討協、会合増やし連携強化 今後は実務者も参加
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2018/02/15 0:00
高知県トラック協会の緊急物資輸送検討協議会(田中等委員長)は2日、会合を開き、今後の運営方法などについて話し合った。 南海地震が想定されている同県では、巨大な津波の発生により、地場の運送会社の多くが被災する懸念がある。そのため、災害対策基本法において指定公共機関となっている日本通運やヤマト運輸(長尾裕社長、東京都中央区)など、特積事業者5社の出先機関のトップが委員となり、同協議会を2017年2月に発足。委員長は、高ト協の田中副会長が務めている。 田中氏は「災害発生時に県の要請があれば瞬時に動く構えだが、全国にネットワークを持つ物流企業の協力と、県内運送会社による一層の連携が大事だ」と強調。 更に、「これまでの訓練では、物資の集積施設にトラックがスムーズに入らないなど課題があった。できるだけ早く被災者に物資が届くよう、各委員の知識を活用しながらシステムを構築したい」と述べた。 また、県南海トラフ地震対策課の清水勝司チーフが、地震対策行動計画と物資配送計画のほか、県内4カ所の広域拠点について概要を説明。「マニュアル策定後に訓練を実施していくので、協力をお願いしたい」と要請した。 事務局は18年度の運営について、連携強化を図るため会合を年2回に増やすことを提案。更に、指定5社の出先トップが人事異動で交代するケースも考えられることから、実務者の参加も要望し、両案とも了承された。 このほか、市町村から高ト協へ物資輸送に関する協定の申し出が個別にあった場合の対応について協議。高ト協がとりまとめて調整する方向で、話がまとまった。(矢野孝明) 【写真=指定公共機関となっている5社が意見を出し合う】