日本梱包、23メートルフルトレ稼働 運転者不足を解消
物流企業
2018/02/12 0:00
ニッコンホールディングス傘下の日本梱包運輸倉庫(大岡誠司社長、東京都中央区)は、国土交通省が取り組む「ダブル連結トラック実証実験」に参加し、5日から全長23メートルフルトレーラの運行を開始した。当面、埼玉県狭山市と三重県鈴鹿市の間で運行し、ドライバー不足の解消や輸送の更なる効率化・省人化を進めていく。 全長23メートルフルトレは、2014年から運行している21メートルフルトレより連結部分の荷台長を2メートル長くした。荷台容積は125立方メートルで、通常の大型車の2倍、21メートルフルトレと比べて18%増となる。連結構造はセンターアクスル方式を採用することで、連結隙間部分を縮小し、法規内の大荷台長を実現した。 同社は、現在21メートルフルトレを100セットそろえ、拠点間輸送や岩手―熊本の幹線輸送に活用しており、国交省の実証実験にはスタート時から参加している。同日の発車式で、大岡社長は「ダブル連結トラックを進化させ、物流サービスを通し、国家と地域社会に貢献するという、当社の経営理念の実現と安全への取り組みを前進させたい」と述べた。 トラック運送業界のドライバー不足が深刻化する中、国交省は16年11月から「ダブル連結トラック実証実験」を開始。特殊車両通行許可の基準を緩和するもので、1台で大型トラック2台分の輸送が可能となる、全長大25メートルのフルトレによる輸送の効率化、省人化、環境負荷低減の実証実験に取り組んでいる。(奥出和彦) 【写真=狭山市―鈴鹿市を走る23メートルフルトレ】