広島シティーサービス、五日市センター稼働 配送拠点集約し効率化 同業他社との共配拡大
物流企業
2018/02/01 0:00
【広島】日配食品の配送を専門とする広島シティーサービス(井神功社長、広島市西区)は2017年12月1日に五日市物流センター(佐伯区)を開設し、配送拠点を集約して業務を効率化するとともに、ドライバーの労働時間短縮を進めている。将来的には日配食品を扱う同業他者との提携を強化し、エリア別共同配送を広げていく方針だが、井神社長は「その前に、自社である程度の仕事を補える力を着けておく必要がある」とみて、営業基盤を固めている。(江藤和博) 五日市物流センターは山陽自動車道・五日市インターチェンジ(IC)から車で10分の好立地。同社の主力営業拠点である西営業所(西区)からも半径5キロ以内に立地する。敷地は2140平方メートル、平屋建てで、床面積が390平方メートル。このうち、冷凍に90平方メートル、チルドには290平方メートルを充てた。土地、建物とも賃借で、24時間稼働のスルーセンターとしての用途に合わせ、建物内部を改良。ドックシェルターを6基備えている。 仕分けスタッフとして社員4人、アルバイト2人を配置。センター開設から2カ月経つが、井神氏は「配送効率が高まり、新しい荷主から商品の保管を頼まれるようになった。また、コースごとの仕分けが簡単になり、誤配も無くなった」という。将来的には、事務所や駐車場の増設も視野にある。 同社は1997年に井神氏が個人で創業、2001年に法人化した。堅実経営で着実に業容を拡大し、現在の保有車両は2トン車から10トン車まで計47台。過積載になりやすく事故率の高い4トン車は増車せず、積載効率の良い7トン車を増やしており、18年中に保有車両50台を突破する見込みだ。 輸送品目は、外食やスーパーの向けの日配食品がほぼ100%を占める。西は山口県下関市、東は兵庫県姫路市までが配送エリアで、島根県の益田、江津、大田地区の配送を得意としている。 同業者とのエリア別共同配送はこれまでも手掛けてきたが、ドライバー不足を解消するため、更に提携を進めていく構えだ。 井神氏は「日配食品を扱う運送会社は広島地区だけで数社に限られている。大手に対抗するためには、それぞれの同業者が得意なルートを生かし合いながらグループ化を進め、ドライバーの負担を軽減する必要がある」と話す。 一方で、集荷作業の手間を軽減するため、荷主に物流センターまで商品を持ち込んでもらう交渉も進め、一部業務では理解を得られている。今後も対等な立場で荷主に改善を訴え、働きやすい職場を実現していく。 【写真=山陽道・五日市ICから車で10分の好立地】