北見通運、寒冷地EV「ネイクル」導入 今春 書類配達に活用
物流企業
2018/01/29 0:00
【北海道】北見通運(舛川誠社長、北海道北見市)は、道内企業8社が連携して製作した寒冷地仕様の超小型電気自動車(EV)「ネイクル」を今春、導入する。19日に開催された「札幌モーターショー2018」で、市販第1号の購入者として、来場者に紹介された。(那須野ゆみ) ネイクルの開発は、中小企業基盤整備機構北海道本部(中小機構北海道、戸田直隆本部長)が、車両改造や機械設計、モーター製造などの技術を持つ道内企業に呼び掛け、開発チームを立ち上げて13年からスタートした。 トヨタ車体の小型EVをベースに、寒さで目減りする発電量や、凍結路面でのスリップ対策など寒冷地特有の悩みの解消に取り組んだ。17年1月に完成した試作車に荷台を装備(最大積載量100キロ)するなどして、今回の市販車第1号を製作。 モーターショーで、舛川社長は「北海道のものづくり技術力、販売力が強化される斬新な取り組みだ。EVは、山間地域の住民や観光地で回遊する人向けのレンタル用、更には病院や介護施設への送迎用など、北海道が抱える課題を解決する上で大いに期待できる。弊社の利活用状況の情報提供はもちろん、今後の各種走行実験などにも協力していきたい」と語った。 導入するEVのボディーは、緑色を基調に赤やブルー、ピンクなどの水玉模様が散りばめられ、荷台には「環境にやさしいコンテナ輸送」の文字と、北見特産のタマネギのイラストが描かれている。 導入後は、JR北見駅前の北見コンテナセンターと本社との事務連絡や書類などの配達、市から委託されている販売店へのゴミ袋配送業務、更には、宣伝カーとして市内を走行させる。 【写真=モーターショーで市販第1号のEVに乗る舛川社長】