YAW、愛知・みよしに工場 トヨタ方式を初めて導入
産業
2018/01/29 0:00
ヤマトオートワークス(YAW、江頭哲也社長、東京都中央区)は24日、愛知県みよし市に「スーパーワークス東名三好工場」を竣工させた。自動車関連部品などを取り扱う物流企業の車両整備需要を見込んでおり、業務効率化のため、トヨタ自動車の「トヨタ生産方式」を初めて導入した。 竣工式で自動車関連企業やトラック事業者など240人を前に、江頭社長が「当工場の名前は顧客に決めてもらった。東名高速道路の東名三好インターチェンジ(IC、みよし市)に近く、ICと同じ名前なので、物流企業の皆さんにとって分かりやすいと思う」と強調。 その上で、「我が社では、ヤマト関連の4万台を含む全国12万台のトラックを手掛けており、当工場は24カ所目のスーパーワークスとなる。安全・高品質・確実なサービスをスピーディーに提供していく」と述べた。 同工場は敷地面積7430平方メートル、延べ床面積1070平方メートルで、鉄骨造り平屋建て。リフトは4トン以上の大型車用3基、小型車用2基を導入し、大型車用は8個、小型車用には6個の床照明を設置した。床照明があるため、スタッフは照明器具などを持つこと無く、両手を使って効率良く安全な作業ができる。 また、水道、電気、オイル、空気などを通すパイプ類は全て天井内に収め、作業の危険を招く床の突起物も無くした。更に照明は全てLED(発光ダイオード)電灯で、廃油を利用した床暖房を整備。屋上には太陽光発電パネルを設置するなど、環境にも配慮している。 江頭氏は「安全第一と高品質を求め、『動かない』『歩かない』『探さない』がコンセプト。加えて、全国の工場に先駆けて『トヨタ生産方式』を採用した。具体的には、シャッターの目の前に駐車場を配置し、次に作業する車両をはっきりさせた。1週間前から作業計画を組んで部品調達をし、構内で滞留を起こさないようにしている。全体で20%の業務効率アップを見込んでおり、働き方改革にもつながる」と力を込めた。(星野誠) 【写真=物流企業の車両整備需要を見込む】