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ランビック、運賃引き上げ交渉成功 運送約款改正が好機に ドライバー定着率向上へ

物流企業

2018/01/11 0:00

 【東京】ランビック(竹内謙二社長、埼玉県越谷市)は標準貨物自動車運送約款の改正を好機と捉え、運賃の引き上げ交渉に決死の覚悟で臨んでいる。ドライバーの定着率向上や新規採用、コンプライアンス(法令順守)の徹底を図る原資を確保するのが狙いだ。(沢田顕嗣)  大手特別積合せ事業者から業務を受託しているが、オペレーションの抜本的な見直しによる労働環境の改善が急務と判断。特に、労働時間の削減は喫緊のテーマと位置付け、働き方改革の推進を理由に運賃の値上げを強く要請している。  主要取引先2社のうち、1社とは2017年11月から運賃の10%アップを実現。残る1社とは昨秋に交渉をスタートさせ、関東-関西で1月から5%アップの新料金を適用することで合意。同ルートは大型トラック2台とドライバー2人で1コースを担ってきたが、今回の値上げに伴い、2台を3人のドライバーで担当する体制にシフト。1人を近場の業務に投入することにより、長時間労働の是正並びに肉体的な負担の軽減につなげる。  これに先立ち、業務から撤退した関東-青森に従事していた4人のドライバーを、3人で1コースを担うことになった関東-関西に配置。18年11月期中には関東-中京と関東-南東北についても5%の値上げを行い、2台のトラックを3人のドライバーで切り回す勤務体系に移行したい考えだ。  人手不足が深刻化する中、高齢ドライバーの受け皿づくりも課題に設定。手積みや手下ろしが不要な仕事の獲得や2、4トン車の保有を構想しており、特定の取引先に過度に依存した体質からの脱却を目指す。  竹内社長は「事業を拡大していく上の前提条件は、質と量の両面で乗務員を十分に確保すること。とにかく人がいないことには何も始まらない。中でも大型トラックを運転できる乗務員の争奪戦が激化している。少しでも長く働いてもらうためには、年齢や体力に応じた仕事を用意する必要がある。18年度のテーマである『チャレンジ』『改革』に沿い、できる限りの手を打つ」と話している。 【写真=2台を3人で担当する体制にシフト】





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