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アカリサービス社、モバイル機器加工を開始 業容拡大受け本社移転

物流企業

2017/12/25 0:00

 【埼玉】アカリサービス社(戸張賢吾社長、埼玉県吉川市)は業容拡大に伴い、市内にある吉川営業所敷地内に新たに2階建て倉庫を、11月末に建設し、2階に本社事務所を移転した。旧本社は主力業務の一つとなっている冠婚葬祭関連事業をメインに集約。新本社事務所1階の倉庫では、モバイル機器の加工業務を新たにスタートさせるなど、事業の多角化の推進による業容拡大に伴う事務所移転だが、その勢いは更に加速しそうだ。(谷本博)  同社は14年前に自動販売機の移動、設置、引き揚げなど一連の関連業務で創業。現在でも主力事業として拡大を続けているが、転機となったのが、7年前に丸和運輸機関から依頼を受けた運送事業への参入。それ以来、2年前に設立されたAZ-COM丸和・支援ネットワーク(AZ-COMネット、和佐見勝理事長)に加盟し、運送事業の比率が拡大した。今回の本社移転・拡張の背景もそうした経緯がある。  AZ-COMネット会員としては、海外視察研修を含めたほとんどの研修事業に参加するほど熱心で、「ノー」と言わない経営姿勢を貫く。このため、丸和運輸機関が展開するアマゾンジャパン(ジャスパー・チャン社長、東京都目黒区)の宅配事業にもグループ会社で参加する。当初は軽貨物車両数台でのスタートとなるが、3年以内には50台ぐらいまでの増車を想定している。  自動販売機設置事業でも、AZ-COMネットの会員への普及・拡大を計画。既に、丸和運輸機関の首都圏エリアの拠点全てに導入済みで、ほぼ300台近くの「桃太郎マーク入り」の自販機が設置されている。今後は丸和の全国拠点への普及拡大とともに、会員企業にも設置を呼び掛ける。  自販機の設置作業では、階段の昇降、段差設置や狭い場所への搬入・搬出、更にはクレーン操作など高い技術が必要とされる。社員の技術力向上による安全の徹底を目的として、年に数回、自社で講習会を定期的に開催している。安全・安心の講習会には売上高の2%を投資するという。こうした取り組みが業界内でも高い評価を得て、受注件数増につながっている。  一方、冠婚葬祭業務では、毎日、棺桶を100本以上、県内や都内まで2トン車で配送するほか、祭壇の設置など関連業務まで幅広く手掛ける。このほか、最近では加工事業や自販機の洗浄剤販売など、顧客から喜ばれると想定される事業を幅広く展開する。  戸張社長(48)は「本業が何屋か分からないと言われることもあるが、付加価値の一環として手掛けてきたことが、これまで拡大につながった。今後も更に多角化が進むのではないか。3年後をメドに、現在のトラック50台を100台に増車し、売上高も5億円から10億円に倍増させる計画」と、更なる拡大に意欲を示している。  同社の経営理念は①仕事の安全・安心を第一に笑顔のある明るい企業づくり②お客さまから信頼され、高品質なサービスを実現する――を挙げる。社員一人ひとりが帰社した際には、戸張氏をはじめ、その時に在社する全員で経営理念を大きな声で連呼することで、企業理念の浸透に努める。社員の平均年齢は30代と若く、この「武器」を生かし、他社がまねのできない事業展開を図る。 【写真=吉川営業所敷地内に新たに2階建て倉庫を建設】





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