自民税調小委、トラ先進技術の車税特例措置 延長へ「引き続き検討」 実現可能性高い
行政
2017/12/11 0:00
自民党税制調査会小委員会(額賀福志郎小委員長)は6日、2018年度税制改正への要望事項の可否を決める、いわゆる「マルバツ審議」を行い、国土交通省が要望していた、先進安全技術を搭載したトラック・バスの自動車重量税、自動車取得税の特例措置の延長と拡充については「引き続き検討」することとし、結論を持ち越した。ただ、実現する公算が大きいとされる「△(検討し、報告する)」と判定しており、与党税制改正大綱に盛り込まれる可能性は高そうだ。(田中信也) マルバツ審議では、生産性革命税制の創設やIoT(モノのインターネット)投資を抜本的に強化する税制措置など、政治的な検討が必要な事項を除く項目について議論。13日に開催予定の同小委で終審議を行い、順調にいけば14日に18年度与党税制大綱として取りまとめる見通しだ。 要望は、先進安全装置の早期普及に向け、従来の特例措置の3年間延長とともに、車両総重量12㌧超のバスのみ認められていた車線逸脱警報装置の購入費用の控除を、全ての大型トラック・バスでも取得価格から175万円差し引くよう求めるもの。これまで対象としていた衝突被害軽減ブレーキ、車両安定制御装置の取得に対する特例措置も求めており、対象期間は18年度いっぱいとしている。 一方、消費税10%への拡大を踏まえた重量税、取得税など車体課税の抜本的見直しに関しては「長期検討項目」と判定し、可否が先送りされた。 このほか、輸送と保管の連携を図った倉庫の整備促進、旅客鉄道を利用した新たな物流システムの構築など物流総合効率化法の認定計画に基づいて取得した事業用資産に対する特例措置の2年間延長、倉庫業者がフォークリフトなどに使用する動力用軽油への軽油引取税の課税を免除する特例措置の3年間延長などについても「引き続き検討する」としている。 【写真=政治的な検討が必要な事項を除く項目について議論(自民党本部)】