斎藤商運/女性ドライバーのももちゃん、4トン車へステップアップ 中型免許取得し乗務開始
物流企業
2017/12/07 0:00
斎藤商運(斎藤健一社長、神奈川県伊勢原市)の女性ドライバー、臼井萌々花(ももか)氏(20)が中型自動車免許を取得し、11月17日から4トン冷凍車ドライバーとして本格的にデビューした。これまで乗務していた1.6トン積み冷凍車から、計画通りステップアップを果たし、「将来は大型車に乗りたい」と意欲を見せる。同級生で、事務員として後方支援する物袋(もって)唯香(ゆいか)氏も「安全運転を続けて大型車乗務の夢を実現して欲しい」とエールを送る。(吉田英行) 幼い頃から大きな乗り物に憧れていた臼井氏。「ドライバー以外、やりたい仕事は考えられない」とトラックドライバー職を志望。同社の雰囲気の良さに引かれ、大手物流会社の内定を辞退して2015年4月に入社した。 同社は、当時の普通免許で運転できる積載量1.6トンの特注冷凍車を保有しており、臼井氏は1年間の倉庫業務と2カ月の同乗教育を経て16年6月、念願のプロドライバーデビューを果たした。 1.6トン車では主に、県内の卸売業者向けの小口食品配送を担当。1日当たり15~20件に納品した。 17年9月には中型免許を取得。同社には全額補助制度があるが「今後、結婚や出産で休業することがあるかも知れない。会社に迷惑を掛けたくない」との思いから、あえて自費で取得した。 11月から本格的に開始した4トン車乗務では、中井営業所(中井町)と厚木市周辺の冷蔵倉庫会社の大型倉庫を結ぶ業務に従事。 「4トンは1.6トン車の倍、気を使う。納品先の大型冷蔵倉庫では納品ルールがそれぞれ異なるので、覚えるのが大変」 業務で感じることは、冷蔵倉庫での待機時間の長さ。長い時は4時間にもなることもある。 「次の納品先の到着時間が読めないのがつらい。列が公道にはみ出してしまうこともあり、周囲にも迷惑が掛かってしまう。携帯電話で予約できるシステムなどが導入されれば画期的」 日頃、事務員として臼井氏を支えるのは、中井営業所の物袋氏。臼井氏とは同じ高校の同級生で、入社時期も一緒だ。同営業所で請求業務、運転日報の整理、荷主からの問い合わせ対応などを担っている。 「仲良しの臼井氏が入ったこともあり、入社を決めた。臼井氏が初めて一人立ちする時の緊張した表情を覚えている。毎日安全運転で頑張って欲しい。自分も結婚しても、この会社で働きたい」と話す。 2人の成長を見守る斎藤社長(44)は「ぜひ、会社の補助制度を活用して大型免許を取得して欲しい。プライベートが幸せでないと、良い仕事はできない。結婚後の育児休業、職場復帰の体制も整えているので、2人とも長く活躍して欲しい」と話している。 【写真=高校の同級生でもある臼井氏(右)と物袋氏】