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セイノー/20年3月期メド、全国で完全翌日配達 来期に関東圏―関西圏 福通との共同運行拡充

物流企業

2017/11/23 0:00

 セイノーホールディングスは特積輸送の市場競争力強化に向け、2019年3月期をメドに関東圏―関西圏での完全翌日配達を実現するとともに、20年3月期には全国一円に拡張する。また、幹線運行便の大型化や共同化などに取り組み、年内に全長25メートルのフルトレーラ(ダブル連結トラック)の運行を開始、20年3月期には福山通運と展開している共同運行の実施コースを現行の全国103コースから350~400コースに拡大する。17日に開かれた決算説明会で、セイノーHDの田口義隆社長、西濃運輸(岐阜県大垣市)の神谷正博社長らが明らかにした。(高木明)  当面、東京―大阪など輸送距離600キロ圏内について、翌日午前中配達を確実なものにするため、各店舗への到着貨物の「午前中持ち出し率」を、現行の92%から95%に引き上げることに注力。更に、運行便の前倒し出発やダイヤグラム化に取り組むことで、19年3月期に関東圏―関西圏の全域で、20年3月期には全国一円での完全翌日配達体制を構築する。  幹線輸送の効率化や省人化では、大型車両や鉄道輸送を積極活用する。12月中には、大垣―静岡でダブル連結トラックの運用を開始。また、東京―大阪―福岡で実施しているトラックと鉄道輸送を組み合わせた「リレー式モーダルシフト」を拡充、他線区への適用も検討する。これまで計12便を鉄道利用に切り替えたが、引き続き、20年3月期までに80便をシフトする。  一方、福山通運と実施している共同運行や一括配送サービス「エコデリバリー」の拡大にも注力する。現在、共同運行は全国103コースで行っているが、今後、全4千コースのおよそ1割まで増やしたい考え。エコデリバリーでは、エリア内での共配にも並行して取り組みながら、全国60拠点での実施体制を目指す。  セイノーHDでは、輸送品質向上や幹線輸送の効率化・省人化を実現させる「運び方改革」を進めている。田口氏は「運び方改革は労働力不足や環境問題への対応策だが、物流コストの削減にもつながる。B to B(企業間)物流における盤石なネットワークを構築し、環境変化や社会的課題に対応したい」と語った。





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