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佐野IP開所、24時間対応で海コン輸送 リーチスタッカー導入

行政

2017/11/13 0:00

 栃木県佐野市は9日、内陸型コンテナ物流基地「佐野インランドポート(佐野IP)」を竣工させ、関係者を招いて開所式を開いた。関東のほぼ中心に位置し、東北自動車道と北関東自動車道が交差する交通の要衝である利点を生かし、24時間対応で海上コンテナ輸送の活性化を図っていく。  佐野IPは、北関東自動車道・佐野田沼インターチェンジ(IC)から至近の「佐野田沼インター産業団地」内に開設。敷地面積は1万1千平方メートルで、千平方メートルの普通倉庫のほか、危険物倉庫と管理棟も併設した。また、コンテナターミナルには大型荷役機器「リーチスタッカー」を導入し、荷役作業を効率化。コンテナの管理、簡易リペア(修理)の実施などによるメンテナンス体制も確立した。  指定管理者に選定されている吉田運送(吉田孝美社長、茨城県坂東市)は、他社に先駆けてコンテナラウンドユース(CRU)事業に取り組んでおり、月間のコンテナマッチング数は150本から200本に上る。佐野IPの開所に当たり、吉田社長は「IPの公共性や24時間稼働できるゲートシステムをアピールし、荷主や船会社へのセールスを積極的に展開する」とかねて意欲を示していた。  開所式で、佐野市の岡部正英市長が「IPの活用は国の国土形成計画にも盛り込まれており、事業の真価が問われている。市内には二つの高速道路のICが開設されているのに加え、スマートICの設置も決まっている。こうした絶好の条件にあるこの地から、世界へ羽ばたく港として発進を目指す」と意気込みを述べた。  また、同市の加藤栄作総合政策部長が事業経過を報告。これに続き、高橋克法国土交通政務官は「国が進めている生産性革命に向けた事業として、佐野IPには大きな期待が寄せられている。CRUの活用による物流効率化をはじめ、輸出入の窓口となることで、佐野市だけでなく、栃木県にとっても大きな収益源となる」とエールを送った。(谷本博) 【写真=吉田運送のトレーラから初荷のコンテナを下ろす】





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