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運輸安全シンポ17、安マネ改正の概要報告 5年・10年先を見越して

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2017/10/23 0:00

 国土交通省は17日、「運輸事業の安全に関するシンポジウム2017」を東京都で開き、運輸安全マネジメントの制度改正の概要と、今後の課題について報告や意見交換を行った。  冒頭、高橋克法政務官が「今年度、新たに安全統括管理者会議や国交大臣表彰制度を創設するなど、取り組みを多面的に展開している」と強調。続けて、「安全に対する取り組みが事業を力強く発展させ、強い基盤がつくられことを心から祈念する」と述べた。  三上誠順・大臣官房審議官危機管理・運輸安全政策審議官は、安マネ制度に関するこれまでの実績と今後の取り組み、課題を報告。「全トラック事業者の14年度の死傷事故件数が09年度比で1割減少したのに対し、安マネ評価の対象事業者は約3割減った」などと成果を強調した。  また、7月に取りまとめた、中小規模運送事業者における安全管理の進め方に関するガイドラインに基づき、トラック、タクシー事業の評価対象事業者を保有台数300台以上から200台以上に拡大するなど改正事項を説明した。  早稲田大学の小松原明哲教授が基調講演を行った。安マネの今後の課題として①運輸事業でのテロ対策②異常気象、外来有害動物の侵入、感染症の世界的拡散といった自然リスク③施設老朽化、設備更新④少子高齢化による労働力不足――などを列挙。「5年、10年先を見越した安全マネジメントが重要」とした上で、「被害を最小化する組織づくりや、利用者の協力を求めることが必要」とした。  今回新設した、運輸安全マネジメント優良事業者の表彰式も開催。認定セミナー制度の運営に取り組み、安マネ制度の普及・促進に尽力した功績が評価され、国土交通大臣賞を受賞した運輸安全マネジメント普及・啓発推進協議会などの受賞団体に賞状と記念品が贈られた。(田中信也) 【写真=運輸安全マネジメント優良事業者を表彰】





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