愛知ト協知多支部、安全活動の事例共有 愛協産業・アサガミが発表
団体
2017/10/19 0:00
【愛知】愛知県トラック協会の知多支部(青木均支部長)は7日、会員企業が社内の安全に向けた取り組みを披露する「安全活動事例発表会・講習会」を開いた。交通安全活動に絞ったこれまでの発表形式を、荷役業務などを含む安全活動全般に拡大。会員同士で共有し、支部全体の安全意識向上及び効果的な安全対策に生かす。会員2社による発表に加え、東海警察署交通課の脇田英生課長による交通安全講話も行った。 青木支部長は、7月から荷主都合の30分以上の荷待ち時間が乗務記録の記載事項として義務化されたことに触れ、「全国100万人のドライバーが1日1.5時間ずつ荷待ちすると、年間1兆円の損失になる――という話を聞いた。我々はその大部分を負担していることになる。時間短縮、積載率、実車率について把握しなければならない。現場の本当の姿は、安全活動を推進するが故にみえてくるもの。本日の講習会をぜひ自社の改善に結び付けてもらいたい」と呼び掛けた。 愛協産業(鳴瀬健治社長、大府市)の鈴木修取締役は、グループ単位でのKYT(危険予知トレーニング)活動を事故削減につなげた成果を報告。ドライバーの集合教育として、現状把握から本質究明、対策立案、目標設定への各項目で危険を分析、認識する手法を紹介した。 また、インターネット上の地図を活用した、危険箇所マップの作成についても説明。そのほか、構内作業を行う25台のフォークリフトにドライブレコーダー(DR)を取り付け、定期的に映像をチェックすることで品質向上を目指す取り組みについて述べた。 アサガミ名古屋営業所の久保田範裕所長は、最新のデジタルタコグラフやDRを利用した事故防止対策を解説。乗務中のドライバーから届いたヒヤリ・ハット画像を即座に分析して、終了点呼時、他のドライバーに周知できる体制を確立し、協力会社への伝達も徹底していることを語った。 顧客別の作業標準書を作成、相互確認と更新を習慣化し、正しい作業手順を踏むことで荷役事故を防ぐ手法も詳述した。(奥出和彦) 【写真=会員2社がそれぞれ自社の事例を発表】