東京団地倉庫/空きスペースマッチング、オープン型を視野に
物流企業
2017/10/09 0:00
空きスペース(保管スペース)があります。ぜひご活用ください――。東京団地倉庫(高橋久夫社長、東京都江東区)は、「空きスペース・マッチング」事業に本格的に取り組んでいる。同社の都内4事業所の入居業者向けの専用サービスで、スペースの有効活用及び各社の収益改善の取り組み支援が狙い。引き続き、入居者以外への情報提供も検討していく。(高木明) 空きスペース・マッチングはテナント各社に対する「物流業務支援」の一環として、2月から本格的に開始した。ホームページ(HP)上に「空きスペース・ニーズ情報」「空きスペース情報」を掲載。現在、利用は入居者に限られており、各種の情報にアクセス・閲覧するには、専用のパスワードが必要となる。HPの情報は、おおよそ1カ月単位で更新される。 空きスペース・マッチング事業は、2016年7月から板橋事業所(板橋区)で試験的にスタート。その後、テナントの要望もあり、今年2月からは平和島(大田区)、足立(足立区)、葛西(江戸川区)に広げた。主に貨物の季節波動や、一時的な保管の需要などに活用されているという。 開始以来、登録・利用業者数は増加傾向にある。9月20日時点で、掲載件数が10件程度に増え、「空きスペース・ニーズ」が約1320平方メートル(400坪)、「空きスペース」9105平方メートル(2759坪)となった。引き続き、誰もが閲覧できるオープン型の運営を視野に入れながら取り組む。 東京団地倉庫は、倉庫会社94社が中心となって設立した会社で、株主各社が倉庫業を営むための施設を保有・賃貸している。現在、都内4カ所で倉庫を運営し、延べ保管面積は49万5千平方メートルに及ぶ。 マッチング事業について、小野俊英業務部企画課長は「融通し合うスペースこそ小さいが、利用業者は着実に増えている。テナント各社の収益改善に少しでも役立てばうれしい」と話している。 【写真=東京モノレールを挟んで漂うデザイン画が並ぶ】