釜石港、ガントリークレーン稼働 年内に外貿新航路計画
産業
2017/09/28 0:00
釜石港(岩手県釜石市)は23日、新たに導入されたガントリークレーンの供用を開始した。重さ55トンで、1時間当たり最大でコンテナ40個の積み下ろしができる。 大阪府から無償譲渡されたもので、8月13日に堺泉北港を出港。17日に釜石港へ入港し、その後は岸壁への設置作業、設備更新工事、試運転などを経て、本格稼働の準備を進めていた。9月23日に開かれた供用開始式には、達増拓也岩手県知事や野田武則釜石市長らが出席。テープカットに続いて、貨物船にコンテナを積み下ろすデモンストレーションが行われた。 同港は東日本大震災で大きな被害を受けたものの、2011年7月に京浜港との間に国際フィーダーコンテナ定期航路を開設。その後は、順調にコンテナ取扱量を伸ばしてきた。16年12月からは、2社体制で輸入サービスを展開。17年は8月時点で2255TEU(20フィートコンテナ換算)に達しており、前年の年間実績2710TEUを上回る勢いだ。 また、念願のガントリークレーン設置に加え、今秋には中国・韓国向けの新たな外貿航路が就航する計画もある。こうした状況を踏まえ、岩手県県土整備部港湾課の照井巧総括課長は「これを機に、コンテナ取扱量がますます増えることに期待したい」と話している。(今松大) 【写真=1時間当たり最大でコンテナ40個の積み下ろしができる=岩手県県土整備部提供】