TNS、栃木・大田原に大型施設 来年3月メド 中古トラック&リース車展示 業界で最大規模
物流企業
2017/09/21 0:00
中古トラック買い取り・販売のタカネットサービス(TNS、西口高生社長、横浜市西区)は2018年3月をメドに、中古トラック及びリース向け新車の大型展示施設「関東販売センター」(仮称、栃木県大田原市)を開設する。伸長が著しい新車リースの展示・配車センターの拠点施設として活用するもので、業界最大級の規模となる。また、運輸事業の拡大・強化に向けてはグループの実運送会社2社を経営統合するとともに、新たに営業拠点を開設する。18年5月期は新たなM&A(合併・買収)などを視野に入れ、連結売上高150億円(前期比30.4%増)を目指す。(高木明) 関東販売センターは大田原市の品川台工業団地内に開設する。敷地面積は5万9400平方メートルで、展示場やショールームを設けるほか、整備・架装センターやインタンク(自家用給油施設)などを併設。更に、17年2月にM&Aで取得した永森運輸(西口社長、栃木県那珂川町)の本社事務所を新築・移転する。土地取得代を含め総投資額は8億円超を見込む。 展示場は常時600台の中古トラック及びリース車両を展示でき、東北、北海道エリアの需要にも対応していく。1月には、京都府八幡市の国道1号沿いに、隣接している車両センターと合わせ約100台を展示できる近畿販売センターを開設している。 物流業界の経営環境が一層厳しくなる中、需給が変動して急に車両が必要になったり、車両故障への不安と整備費の負担を軽減したいと考えるトラック事業者は多く、車両の短期リースへの需要は年々高まっているという。 一方、18年3月までにグループの陸送ネット(西口社長、京都府宇治市)、永森運輸の実運送会社2社を経営統合する。現在、陸送ネットは郵便物輸送などを中心に展開しているが、ネットワーク拡充のため、10月中には北海道営業所(苫小牧市)を開設する予定だ。陸送事業や郵便輸送で培ったノウハウ生かし、輸送事業を更に伸ばす。 17年5月期は、2年前から本格的に始めた、営業ナンバーに対応した1年更新型の新車リース事業「リースdeスグのり」が好調で、前の期から3倍近い25億円を売り上げた。中古車販売(75億円)、運輸事業(15億円)を含めた連結売上高は2倍の115億円と大幅に伸びた。 西口社長は「新設の販売センターは、業界でも最大規模のセンターとなる。主力事業の強化はもとより、運輸事業ではM&Aを進め、業容を拡大していく」と話している。 【写真=1月に開設した近畿販売センター】