彦根ロジ、新倉庫が月内にも稼働 精密機器・食品の最適な温度・湿度維持 地の利&ノウハウ生かす
物流企業
2017/09/11 0:00
【滋賀】彦根ロジスティクス(西村隆社長、滋賀県多賀町)は、彦根市の国道8号沿いに建設を進めている森堂センターを9月末にも竣工、稼働させる。空調機器を導入した定温倉庫で、天候や季節に関係なく、荷物に最適な環境下で保管や作業を行うことができる。(小菓史和) 敷地面積は7380平方メートルで、鉄骨造り平屋建ての倉庫を建設。第1区画の床面積は1360平方メートル、第2区画が1160平方メートルで、入り口の高さはいずれも5.4メートルを確保した。入り口付近を中心に、幅5メートルのひさしを設けており、積雪時や雨天にも、スムーズに荷役が行える。国道8号に面しており、名神高速道路や北陸自動車道のインターチェンジにも近く、関西、中部、北陸へのアクセスが良い。 庫内は24時間空調可能で、最適な温度と湿度を維持。精密機器や食品など、温度や湿度の変化にデリケートな荷物の保管に適している。また、空調装置を導入することで、庫内の労働環境改善にも貢献しており、作業員を多数投入しての荷さばきやピッキングといった作業時の快適性を高めた。 第1区画には、国際海上コンテナ対応のブースを設置。コンテナを積載したシャシーを、ブースに接車させて荷役などの作業ができるよう輸出入関連業務にも配慮した。床面積100平方メートルの事務所には、LAN配線やWi-fi(ワイファイ)も完備。全館に最新のセキュリティーシステムを採用する。 彦根ロジでは、グループの彦根倉庫(同)とともに、本社を置く多賀物流センター(多賀町)で、空調設備やクリーンルームを備えた倉庫の運営や、精密機器、電子部品、食品、医薬品といった幅広い荷物の保管と輸送を長年手掛けてきた。 森堂センターの建設にも、こうしたノウハウが生かされており、西村社長は「近隣には工場も多く、地の利と長年培ったノウハウで、付加価値の高いサービスを提供し、業績拡大へとつなげたい」と意気込んでいる。 【写真=天候や季節に関係なく、最適な環境下で荷物の保管や作業を行うことができる(完成予想図)】