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取引労働改善宮城協/実証実験、長距離輸送集団を選定 企業名は非公表 30~50社対象に荷主実態調査

団体

2017/09/11 0:00

 【宮城】トラック輸送における取引環境・労働改善宮城県協議会(徳永幸之座長、宮城大学教授)は8月29日、パイロット事業の対象として食品加工製造業の関東方面向け長距離輸送集団を選定した。集団の企業名は全て非公表。また、2017年度に新たに取り組む荷主実態調査の内容についても説明した。(黒田秀男)  15年度に運送事業者向けに実施した実態調査において、軽工業品を生産する事業場の拘束時間の超過が目立った。そこで、軽工業品を生産する事業場の中から発荷主、元請運送事業者、下請運送事業者、着荷主の対象集団を決めた。  県内の工場から千葉県にある元請けの物流センターまでの長距離輸送で、運行・荷待ち時間などの短縮に向けた実証実験に取り組む。事務局が8、9月、対象事業者にヒアリングなどを行い、長時間労働に関わる課題を整理・分析。実証実験の実施内容に関して検討会議を開き、内容を決定する。  その内容を基に10~12月に実証実験を行い、事業者ヒアリングの後、18年1~2月までに効果を検証。検討会議を経て報告書を作成する。  また、パイロット事業とは別に、17年度に新たに取り組む荷主実態調査の内容も説明した。東北運輸局が独自に東北6県の各協議会で実施するもので、各荷主が抱える課題や改善に向けた取り組みを把握するとともに、更なる改善を促すのが目的。  調査対象は、15年度の調査結果で拘束時間の長かった輸送品目の荷主や行政処分に伴う荷主要請書を発出した荷主らで、30~50社を想定。郵送アンケートやヒアリングを行い、同運輸局がとりまとめ、各県の協議会で調査結果を報告する。  調査では①運送事業者との取引状況②適正取引に関するガイドラインと改善基準告示の認知度③高速道路通行料金などのコスト負担④荷役・手待ち時間の発生状況⑤課題に対する対応策⑥荷主勧告制度――などについて設問する。 【写真=運行・荷待ち時間などの短縮に向けた実証実験に取り組む】





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