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脇地運送、イクメン社員を後押し 育休取得1人目が14日間 県の奨励金支給受け

物流企業

2017/09/07 0:00

 【広島】脇地運送(金子武司社長、広島市西区)は、男性社員の育児休業取得を本格的に後押しする。4月18日付で広島県の「男性育児休業等促進宣言企業」「仕事と家庭の両立支援企業」に登録され、2トン車で市内配送に従事する男性ドライバー(34)が1人目として、盆休みを含め8月7日から20日まで取得した。本人にはもちろん、家族にも好評で、同社では今後も「イクメン」社員を増やすことで若手が働きやすい職場環境を整備していく。(江藤和博)  厚生労働省が発表した2016年度の雇用均等基本調査(速報)によると、男性の育児休業取得率は3.1%と初めて3%を超えたが、女性の81.8%と比べ、かなり低い。育児休業制度を就業規則には盛り込んでいるものの、中小企業では男性従業員の取得が「有名無実化」しているのが実情のようだ。  今回、育休を取得したドライバーは入社5年目で、2人目の子供が生まれたのを機に育児休業を取得。近くに親戚などがおらず、まだ幼い長男の面倒を見ながら出産するのは妻に大きな負担が掛かるため、2週間の育児休業を使ってサポートした。  金子社長は「家族の反応が良く、奥さんが『心強かった』と喜んでくれたのは何よりもうれしかった。ドライバー本人も『病院への送り迎えなどいい経験ができた』と言っている。もう1人希望者がおり、近く取得する予定」と話す。  ドライバーが休業することで現場には穴が生じるが、協力会社の車両がカバーして業務は円滑に回った。また、休暇中のドライバーの給与の一部は雇用保険の育児休業給付金を活用した。  金子氏は「トラック業界は横のつながりがあるのが特色。半年、1年となると難しいが、1カ月ぐらいの休業なら、協力会社とうまく連携すれば取得は可能だ。人手不足の中で、『トラック業界で働きたい』と若手に思ってもらうための一助になればいい。そのためには、会社が応援しているという姿勢を示し、取得しやすい雰囲気をつくっていくことが重要」と話している。  育児休業には、雇用保険の給付金以外にも経済的なサポートがある。広島県の場合、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定した上で、男性育児休業等促進宣言企業の登録を受ければ、1週間以上1カ月以内の休業で子供1人目20万円(2~5人目10万円)、1カ月以上で30万円(同20万円)の奨励金が事業主に支給される。 【写真=県から男性育児休業等宣言企業の登録を取得】





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